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部下を持った時には必ず読みたい、ビジネスコーチング基礎。 コーチングの歴史、コーチングの6の流派・書籍まで網羅。

2017年1月27日 TAGS :

マネジメントの部下に対する悩みは尽きないものだ。

例えば、部下が「思い通りに動かない」、「なかなか結果が出ない」、「期日が守れない」などマネジメントの悩みは多岐にわたる。

マネジメントの悩みが増える背景として、例えばマネージャーの業務が増えているということがある。

日々部下をマネジメントしたいと思っていても物理的にマネジメントに割くことができる「時間」が少ないのだ。

さらに、マネージャーの中でプレイヤー業務がない(マネージャー業務だけを行っている)と答えた課長は、わずか1.4%しかいない。

つまり残りの98.6%の人はプレイヤー業務とマネージャー業務を兼任している、いわゆる「プレイングマネージャー」である。

※抜粋
https://www.blwisdom.com/management/practice/time4/item/1712-01.html

では多忙な現代のマネージャーが、少ない時間でいかにチーム力をあげることができるのか?このような課題に対して、有効なスキルの一つとして「コーチング」が上げられる。

コーチングはどんなことに効果が期待できるのか?

コーチングではビジネスシーンにおいて様々な効果が期待できるが例えば以下のようなことの課題解決に役立つ。

・部下やチームのパフォーマンスを上げる方法
・組織内の「私」のキャリアの中で次に何をすべきかみつける方法
・自分や部下の仕事のストレスを軽減する方法
・最短で目的を達成するための方法
・成長し、発展するためのスキル
・特定の上司、部下、同僚との関係を改善する方法

これらの例からわかるようにコーチングで重要なことは、方法論、アクションをどうやって進めていくか?という「未来に向かって」行動を起こすことにフォーカスしている点だ。

この記事では、「コーチング」スキルについて一般的な知識から、コーチング書籍などを紹介するので、「アクション」を意識して読んでいただきたい。

ぜひ、コーチングスキルで部下のパフォーマンス、しいてはチームのパフォーマンスを向上させることに役立ててほしい。

0.目次

1.コーチングの概要

コーチングの歴史は、1880年代後半に始まったといわれている。

私たちが「コーチング」と聞いた時に思いつく最初の考えは、「コーチ」である。「コーチング」の分野がスポーツ分野で発達しているためである。

例えば、第93回箱根駅伝2017で3連覇を達成した原晋監督も「コーチング」について以下のように語っている。

「第1ステージは私からの一方通行の指示。第2ステージではリーダー制度をつくり、選手自身のリーダーシップを養いました。第3ステージは私が就任してから7~8年目ごろ。私からは答えを出さずに自発性を待つようにした。ティーチングからコーチングへと指導方法が変わったのです。そして現在は第4ステージ。私は選手やコーチらの後ろに構えているだけ。オブラートで包むような形での指導です。これが成熟したチームの姿だと思います。」

※抜粋http://www.nec-nexs.com/bizsupli/leader/hara/

「コーチ」という用語は当初1830年に始まった。「コーチ」は、オックスフォード大学に入るため生徒を指導する「家庭教師」を意味するスラングであった。

ビジネスでの「コーチング」の利用は、1950年代頃アメリカが起源といわれているが定かでは無い。「コーチング」について言及されたマネジメントブックがあり、これらの本の要点で取り上げられた主題は、マネージャーがコーチングを活用してパフォーマンスを向上させる方法であった。

その後、アメリカにおいて1992年後半にコーチングに関するCoach university誕生。1996年には、非営利型一般社団法人 International Coach Federation (ICF,国際コーチ連盟)がコーチングの普及およびコーチの交流と相互支援を目的に設立された。

日本においては、「日本コーチ協会」が1999年7月に設立された。また2008年、おもに日本在住の外国人コーチをサポートする任意団体として、ICFジャパンが立ち上がり、2013年8月、ICFジャパンは非営利型一般社団法人国際コーチ連盟日本支部となった。

このように、日本においてコーチングの歴史は20年程度である。

2.コーチングのモデル

「コーチングのすべて――その成り立ち・流派・理論から実践の指針まで」(ジョセフ オコナー著)によるとコーチングのモデルは以下の6つの型がある。

ここでは6つの型を中心に紹介する。各々会社やチーム状況に合わせて自分たちにあった型を探すことに役立てていただきたい。

重要なことは、本を読むことではなく実践することである。どんな小さなことでも良いので取り組んでみて、トライ&エラーで進めていくことをお勧めする。

そのことで、「コーチング」がいかにダイナミックにチームや個人の能力を引き出す、ポテンシャルを持っているかに気づかされるだろう。

■6つのモデル
①インナーゲーム、GROW、コーアクティブ・コーチング
②インテグラル・コーチング
③NLPコーチング
④ポジティブ心理学コーチング
⑤行動コーチング
⑥オントロジカル・コーチング

順を追って説明する。

①インナーゲーム、GROW、コーアクティブ・コーチング

【インナーゲーム】

 著者のティモシー・ガルウェイは、ジュニア時代にはナショナル・ハードコート選手権で優勝したほか、ハーバード大学ではテニス部の主将として活躍。元々はテニスに勝つために書かれた本だが、ビジネスに有用な内容が書かれている。端的に言えば人間の努力には、外側と内側があり、外部のゲームと内部ゲームに分けることができる。

外部のゲームは、外部の目標に到達するため、例えば優勝してトロフィーを得るために、外部のトーナメントなどが行われる。

外部ゲームに対して、内部ゲームは、プレイヤーの心の中で行われる。人間には、恐怖心、自己不審、焦点のブレなど様々な障害、障壁がある。

ここから導きだされる学びは、外部ゲームと内部ゲームの障害をいかに克服するかということであり、我々ビジネスパーソンにとってもこのような認識と克服手法は参考になる。

この外部や内部と分けて考えること、俯瞰する能力は、いわゆる「メタ認知力」にも通じる能力であり、自我を意識して、またいかに自我や自分の存在を空の上から見て複眼的に理解することで、障害の捉え方、解決策が変わってくる。

●新インナーゲーム(ティモシー・ガルウェイ著)

【GROWモデル】

 GROWモデルは、ジョン・ウィットモアが提唱した。
GROWモデルは、スペルの並びがプロセスとなっている。

このプロセスを例えば、以下の質問をすることでコーチングを行うことができる。

G:目標 
–何を達成したいですか?
–何を望みますか?
–どこへ向かいたいですか?
R:現実
–今どこにいますか?
–今何が起きていますか?それにより貴方にどのような影響が起きていますか?
O:選択肢
–どのような選択肢が考えられますか?
–他に選択肢はありませんか?
W:意志
–貴方はこれから何をしますか?
–何を約束できますか?
–いつまでに「何が」できますか?
–それが達成できたらどうなりますか?

●はじめのコーチング(ジョン・ウィットモア著)

チームビルディングやチームマネジメントにおいて目標と現実を認識してそのギャップを埋めていくアクション、オプションの選択、そしてそこに意思を込めることなど、すぐに活用可能なフレームワークである。

【コーアクティブ・コーチング】

コーアクティブ・コーチングとは何だろうか?

Co-Activeの “Co”は、関係、つながり、親密さ、そして協力関係を示唆している。 “Co”からは協力的に協調姿勢を持って傾聴することの姿勢が導きだされる。

一方で「Active」は、力、方向、行動を表現している。

これらから、お互いに協力して行動し、変革をもたらし、目標を達成するというコーチング・スタイルがコーアクティブ・コーチングであると理解することができる。

●コーチング・バイブル―本質的な変化を呼び起こすコミュニケーション(ヘンリー キムジーハウス,フィル サンダール著)

②インテグラル・コーチング

“integral”とは日本語にすると、「不可欠な」、「必須」のという意味となる。

ケン・ウィルバーは、アメリカの現代思想家で、インテグラル思想の提唱者である。
「インテグラル思想」は「インテグラル・スピリチュアリティ」(ケン・ウィルバー著)に詳しいが、インテグラル思想をコーチングをするために実践的・実用的にしたものがインテグラル・コーチングである。

インテグラル・コーチングは、4象限(「内側」「外側」×「個人的」「集団的」)でのクライアントのサポートを行う。4象限の中心に自己をおき、自己認識をすることから始める。インテグラル・コーチングの実践には鈴木規夫氏(インテグラル・ジャパン株式会社代表取締役)の著書が役に立つであろう。

●インテグラル・シンキング―統合的思考のためのフレームワーク(鈴木 規夫著)

③NLPコーチング

NLP(Neuro Linguistic Programming)は日本語で言えば、神経言語プログラミングである。NLPは、リチャード・バンドラーとジョン・グリンダーによって開発された心理療法だ。

日本でも対人スキルとして、「NLP」は有名であろう。例えば、相手と「ラポールを築く」ということを聞いたことがある方は多いであろう。

「NLP」の有名なテクニックとして、ミラーリング、ペーシング、キャリブレーション、バックトラッキング等があるので、興味がある人は調べてみるといいだろう。ちなみにミラーリングとは、「ラポール」を築くために相手のしぐさや姿勢などを鏡に映しているかのように真似るテクニックのことである。

NLPをコーチングに活用したのが、NLPコーチングである。ロバート・ディルツ著のこの本では、「道具箱(Toolbox)」としてスキル・フレームワークが記載されているのでコーチングにすぐに役に立つることができる。

●NLPコーチング

④ポジティブ心理学コーチング

マーティン・セリグマンはアメリカ人心理学者で、うつ病と異常心理学に関する世界的権威である。彼の研究がポジティブ心理学の創設につながった。

ちなみに有名なギャロップ社のストレングス・ファインダーは教育心理学者のドナルド・O・クリフトンが、ポジティブ心理学に基づいて考案したものである。

このポジティブ心理学をコーチングに応用したのが、ポジティブ心理学コーチング(Authentic Happiness Coaching)だ。

●ポジティブ・コーチングの教科書: 成長を約束するツールとストラテジー(ロバート・ビスワス=ディーナー著)

⑤行動コーチング

行動コーチングは、認知行動療法(cognitive behavioral therapy)に基づいて行われる。
認知行動療法には主に2通りある。

第一にREBTである。アルバート・エリスがREBT(RATIONAL EMOTIVE BEHAVIOR THERAPY)を創始した。
REBTは問題に打ち克ち、人間性の成長を促す実際的で行動を重視する方法であり、科学的根拠の重要性をもとに、心理療法の効果を検証すべきであると訴えている。

第二にCTである。アーロン・ベックが創始したCT(Congnitive Therapy)は、うつ病の認知理論である。

これらの理論を背景に行動コーチングが成り立っている。行動コーチングでは、G-ABCDEFモデルというフレームワークをもとに行われる。

G-ABCDEFモデルについて説明する。

【G-ABCDEFモデル】
目標→問題の明確化(ABC分析)→「考え→結果」→新しい考えの構築→課題設定
※ABC分析 A(Active Event)、B(Bilief)、C(Consequences)

例えばケースとしては、ネガティブなことが起こったときにどう行動を改善するか?そのために考え方をどう変えるか?ということに焦点を当てて考えることなどである。

●認知行動療法に学ぶコーチング(マイケル ニーナン,ウィンディ ドライデンほか著)

⑥オントロジカル・コーチング

Ontologicalは、存在論的と訳される。
オントロジカル・コーチングは、フェルナンド・フローレスというチリの政治家、哲学者が創始した。

オントロジカル・コーチングは「being」つまり存在に基づいてコーチングすることを特徴とし、我々の人生や職業などは「Way of Being」によって形作られているとしている。

不果実性の高い世の中、人生においていかに柔軟に変化を遂げて、人生を有用なものとするかがオントロジカル・コーチングにおけるテーマである。

3.まとめ

以上、コーチングの基礎について、コーチングの歴史からコーチング流派と関連書籍を紹介した。

私は、コーチングスキルはマネージャーには必須であると考える。
なぜならコーチングスキルがあれば、部下のパフォーマンスを上げることに役立つからである。

よく「上司」と「親」は選べないと言われる。

これは、部下からみると「上司」の存在、在り方によって、パフォーマンスが左右されるほど、パワーが強いという解釈に基づいている。

従って、「上司」であるマネジメントがコーチングスキルを身につけ、積極的に部下に関わり、パフォーマンスを向上させたり、チーム力をアップしたりすることは「部下」や「チーム」に幸福をもたらす可能性が高い。

それにコーチングは特別な道具などの大きな投資が必要なく(もちろんコーチングスクールなどに行けば投資が必要であるが)、すぐに実践できる点でも取り入れ易いのではないか?

取り入れ易い分、間違ったやり方でコーチングをしてしまうと逆効果であるので、気をつけたい。

特に、ティーチングとコーチングを分けて考えないと、上司=先生、部下=生徒のような構造が確立されてしまい、協力的、協働的な関係性が築けなくなってしまう。

では、何から始めればいいか?

ここで質問だが、あなたは仕事の忙しい時に、部下から相談を受けた際、PCのタイピングをしながら、部下からの報告を受けて話を流したりしていないか?

コミュニケーションにおいて重要なことは、相手が何を言っているかも重要だが、どう言っているか「状態」に着目することである。そのためには、相手の目をみて、「真剣に聞いている」・「君の言っていることを受け止めている」というボディーランゲージを示すことも、信頼関係を築くために必須である。

ここで提案だが、まずは「部下の心の声」に着目して、傾聴することから「コーチング」を始めるのも良いのではないか?

ビジネスパーソンに必須なことは、実践、行動であるので、ぜひ何か一週間以内に「コーチング」のメソッドを取り入れていただきたい。

導入についてのギモン、おこたえします。

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