成果主義導入 4つのメリットとデメリット

2019年03月25日(月) 横溝 竜太郎

成果主義導入 4つのメリットとデメリット

近年、若い世代にも昇進や待遇アップの可能性がある「成果主義」を導入している企業が増えています。
しかし成果主義はモチベーションアップに効果的な一方、導入の仕方によっては逆効果になってしまう危険性もあることをご存知でしょうか。
今回は成果主義のメリット・デメリットから、成果主義を導入することが売上向上に繋がるのかどうかを考えていきましょう。

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成果主義とは

成果主義とは個々人の能力や成果そのもの、そこに至るプロセスに応じて評価をする人事方針のことです。
個人の昇給や昇進は、その評価結果によって決まっていきます。
長年日本の企業で主流となっていた「年功序列」制度とは異なる人事方針なので、導入したものの社員たちに受け入れられなかったケースも目立ちます。

成果主義を成功させるためには「年功序列」と「成果主義」の違いはもちろんのことですが、似た印象を受ける「能力主義」と「結果主義」の違いについても把握しておくことが必要です。

成果主義と能力主義の違いについて

成果主義は仕事の結果そのものも評価をしますが、そこに至るまでのプロセスでどのように取り組んでいたのかも評価の対象になります。
それに対して能力主義は個々人が持っている能力に対してのみ評価をします。

最終的な結果ではなくて具体的にどのようなスキルを持っているのか、実際に仕事をこなすために必要なスキルを持っているかなどを見て評価する方法です。
成果主義では仕事に対するプロセスを総合的に評価するので、「スキル」を見るかどうかという点で能力主義と大きく異なっています。

成果主義と結果主義の違いについて

結果主義は単純に営業成績のデータなど、数値の結果が評価の全てになります。
上司や同僚とのコミュニケーションが苦手な人でも結果を出せば正当に評価され、私的感情が排除された公正な評価がされます。

しかし数値の結果が評価の全てになってしまうので、その結果に至るまでのプロセスは一切考慮されません。
努力していても結果に上手く繋げられない人は、仕事へ取り組む意欲が低下してしまう可能性が高くなります。

成果主義も仕事の結果で評価されるところはありますが、そこに至るプロセスも評価の対象として含まれている点が、結果主義との大きな違いです。

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成果主義が注目されている背景

完全な年功序列で昇給・昇進が決まってしまう企業は年々減少してきています
上場企業の半数以上が今では成果主義を導入し、実際に成功している企業は多く、業績アップに加え個人の能力アップにも繋げているようです。
長く働いている人の経験を財産とし年功序列制度を運用してきた日本の多くの企業が、成果主義へとシフトしていった背景には次のようなものが挙げられます。

長く続いた不景気による企業側のコスト削減

バブル崩壊やリーマンショックにより、大量のリストラが行われていたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
日本企業は長く続いた不景気により、無駄な費用をカットしていかなくてはならなくなりました。

企業にとって長く働く人達の経験は財産でもありますが、最も費用がかかり頭を悩ます存在でもあります。
長くその会社に在籍しているだけの社員が増えていくと、その人の重ねてきた年数分の無駄な人件費も加算でいきます。
そこで成果主義を導入すると、勤続年数は長いが能力がその報酬と見合っていない人材は給与カットの対象とすることができ、無駄な人件費を軽減することができます

短期間で職場を変える派遣社員や契約社員の増加

一度新卒で入社すれば定年まで勤めあげることのできるそれまでの終身雇用制は、企業にとっては負担になっていました。
より良い職場環境を求めて転職することが徐々に一般的になっていき、短期間で職場を変える契約社員や派遣社員の増加が成果主義の導入を後押ししたのです。

短期間の契約で働いてもらう以上、年功序列制度ではその人に対して適切な評価をすることができません
そのため実際に今働いている状況でどれだけの仕事をしたのか、仕事にどう取り組んでいたのかを評価することができる成果主義を導入することが必然的になっていったのです。

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成果主義導入のメリット・デメリットについて

成果主義においてはその言葉の意味どおり成果次第で報酬が変わってきます。
頑張れば頑張るほど自分に返ってくる報酬額が高くなるので、良いことばかりに思えますが実際はデメリットも存在しています。
以下で、成果主義のメリット・デメリットについてご説明します。

成果主義導入4つのメリット

成果主義を導入することによるメリットには次の4つが挙げられます。

1. 企業・部署全体の生産性が向上する

成果主義ではない場合、何となく毎日の業務をこなしていればそれで良しとされてしまうことがあります。
こうした職場環境に長く身を置いていると、元々能力が高い人であっても段々と自分の能力を発揮することができなくなってしまいます。

成果主義を導入し、それが昇給や昇進の評価の基準となった場合は成果を上げるために努力する人材が増えていくでしょう。
成果を上げ評価されていく同僚達を見ているうちに、次は自分もと奮起する人が徐々に増えていきます。
結果的に部署全体の成績や、企業そのものの社風の向上に繋がります。

2. 目に見える形で成果が評価されることでモチベーションが上がる

自分が努力した結果がいつまでも具体的な形で評価されないままだと、取り組んでいる仕事に価値がないような感覚に襲われてしまいます。
しかし、成果を残し報酬や昇給するという目に見えた形で対価があることで、次に取り掛かる仕事へのモチベーションを維持していくことができます。

3. 競争意識によりモチベーションが向上する

企業で働く上で、自分が良い評価を得たいと思う人は多いでしょう。
加えてその結果が人よりも優れているのかそうでないのかは、顕著にモチベーションに影響します。
成果主義を上手く利用していけば、常に高い目的意識を持って社員全員が切磋琢磨していく理想的な職場環境をつくることも可能です。

4. 年功序列による若手の不満が減少する

年功序列による昇給、昇進制度には安定して仕事ができるメリットがありました。
しかし、その安心感から勤続年数が長くても給料に見合う仕事をしていない社員が増え、その人達に対する不満も生まれているのも事実です。
特に若くて有能な社員にとっては、そんな不満が他社への転職を考えるきっかけになってしまいます。

成果主義を導入することで、能力のある人は若い世代でも正当に評価され、昇進や昇給をしていくことができるため、こうした不満を軽減させることができるでしょう。

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成果主義導入4つのデメリット

成果主義導入のデメリットには以下の4つが挙げられます。

1. 評価に繋がりにくい仕事や他者のフォローを避ける人が出てくる

成果主義の評価は、あくまで個人の仕事の成果やプロセスを評価するものです。
しかし、仕事をする上では、個人の能力だけでなくチームや部署全体でどうお互いの能力を調和させていくかも大切です。

成果主義の評価にこだわりすぎるあまり、自分の評価に繋がりにくい仕事をしない人や他の人へのフォローを怠ったりする人が出てくる可能性があります。
単独で仕事をする場面以外でも、他人と協力することで良い結果に繋がることもあるのだとわかってもらう必要があります。

2. 確実に成果を出すことをより重視しチャレンジ精神が衰える

成果主義を導入すると、ビジネスをしていく上でリスクを冒して挑戦するという意欲を低下させてしまう恐れがあります。
数値データだけで評価する結果主義とは違いそのプロセスも評価の対象である成果主義ですが、わざわざ無謀な賭けには出たくないと思ってしまいます。

ビジネスにおいては確実に安全な戦略も必要ですが、時には新しい市場や目線を開拓することが長い目で見た時に企業のメリットとなることもあります。
目の前の個々人の評価だけを気にし過ぎて、ビジネスの全体像を考えることができないような状態になってしまうと逆効果です。

3. 成果を上げられない社員が精神的に疲弊してくる

常に高い評価を得てどんどん次の目標が高くなる、その繰り返しの中で競争についていけなくなる人が出てきてしまうリスクがあります。
評価を得られるような結果が出せている時は良いですが、一度上手く成果が上げられなくなった瞬間、そこからモチベーションを上げていくのは至難の業です。
また、いくら努力していても要領の悪い人は、評価されないままの期間が長く続けば続くほど精神的に疲弊してしまいます。

すぐに分かる直接的な成果を上げられなくとも、長期的な目線で見れば企業の利益となっている人材は必ずいます。
社員に対してよくヒアリングするといった対策を行い、成果主義が離職に繋がらないように管理職・人事担当者は注意することが必要です。

4. 評価の基準が設定しづらい部署もある

営業など、目に見えて成果がデータ化される部署に関しては成果主義の評価がしやすく導入のメリットは大きくなるでしょう。
しかし、事務や経理、または長期的なスパンで業務に取り組む部署においては、成果主義を導入することで正当な評価をしづらいというデメリットがあります。

毎日ルーティンワークを繰り返す部署などでは、その評価方法を資料作成の正確さ・早さ・対応力など客観的に評価することができる項目を作成しておくと良いでしょう。

しかし研究職など短期的な評価をすることが難しい部署の場合はモチベーションの低下につながる可能性があります。
無理に全ての部署で成果主義を導入するのではなく、その部署やチームに合った方法を検討するようにしましょう。

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個人の成果のほかチームでの仕事も評価し成果主義を売り上げ改善に役立てる

成果主義は努力して成果を残せば個人に対する正当な評価が期待できる反面、チーム力を弱めさせてしまうといったデメリットもある制度です。

個人の成果の評価を前提として、チーム力としての評価・チーム内での立ち位置や貢献度も各個人の評価の対象としていけば企業全体の力も向上します。

企業は個人の集まりであり、チームとしての力も重要ということを忘れず成果主義を運用し、売り上げ改善に役立てましょう。

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