営業マンの行動管理とは何か?

皆様の会社では営業マンの行動管理をどのように実践されていますか?
あるいは、出来ていませんか?

そもそも営業マンを論理や科学に基づいて「管理」することはできるのでしょうか?

まず、「管理」という言葉にアレルギーを感じる営業の方も多いと思います。

しかしながら営業にも管理は有用です。

特に行動の管理が必要です。

なぜなら、優秀なバッターが打率や打点、ホームラン数、盗塁数といった定量数字で明確に示されるように、営業マンも売上成績だけでなく、様々な指標でパフォーマンスを図ることで、管理をし、売上という結果につなげるためのベストな手法を考え、実践することができるからです。

多くの営業マンが外勤をしています。その外勤の行動を情報共有して見える化することで、例えば昭和の根性論の「営業マンは足で稼げ」の背景にある、「訪問件数を上げれば、受注件数が上がるはずだ」という仮説を検証することができます。

もちろん、ここで大切なことは、やみくもに根性と行動量を増やして訪問件数を伸ばして、受注件数を伸ばすことではなく、「受注率」という指標が肝心です。例えば具体的に、コンタクト数を向上させ、受注率をアップさせたという事例もあります。営業の効率化を図ることによって、受注率向上の余地が生まれるのです。

株式会社USEN:「コンタクト数120%アップで成約率110%アップ」


http://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NBO/16/tmedia1121/redfox/

ただたんに、「目標訪問件数?5件」などとするのではなく、訪問件数、提案数、受注数などプロセスを見える化することで、コンタクト数と「受注率」の相関関係を指標として把握し改善することが可能になります。

このように「受注率」の高い方法を見つけることができれば、その量を増やすことで、効率化して最短距離で受注件数を増やすことができます。

現状、営業マンの行動管理が出来ている企業は少なく、どのように進めればいいのか?という相談を多々受けます。「営業マンは足で稼げ」、「顧客に好かれろ」、「商品では無く自分を売れ」といった「根性論」や、接待や人間関係といった「人情、愛嬌論」の世界の所謂昭和スタイル営業の金言については誰でも一度は先輩や上司から聞いたことがあるでしょう。このように、経験則に基づいた定型化しにくいスキルをもとに営業管理をすることは難しいでしょう。

一方で、科学的に営業プロセスを分析できれば納得性の高い、積み上げ型のスキル、ナレッジが手に入り、このノウハウをマネジメントのスタイルとして取り入れることもできます。

この記事では、営業マンの行動管理をすることにとどまらず、チームパフォーマンスを向上させるための営業マンの行動管理プロジェクト推進のフレームワークを提示します。

行動管理とは?

行動管理の定義は確定されたものはありませんが、この記事では行動管理を以下のようにとらえます。

行動管理とは、組織の目的を効果的かつ能率的に達成するために、組織における行動の時間配分と行動を計画し、組織目標達成に向けて改善すること。

例えば、営業マンの時間配分に関しては、以下のようなデータがあります。

※参照:http://www.jmac.co.jp/wisdom/marketing/71_1.html
※米国平均労働時間9時間22分 日本平均労働時間9時間29分

このように、営業マンの行動管理ととらえたときに「商談時間」、「移動時間」、「書類作成、会議時間」などの時間配分を情報共有して見える化することで、行動管理する上での現状把握ができます。

大前研一氏は人間が変わるには3つの方法しか無いと言っています。

1つ目は時間配分を変えること。
2つ目は住む場所を変えること。
3つ目は付き合う人を変えること。

どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的。

このように、時間配分を見える化し、変えることで改善は期待できます。

それでは、どのように営業マンの行動管理を進めればいいのでしょうか?

以下の三段階で進めることが肝心です。

第1段階:行動管理の必要性の共有
第2段階:行動の「見える化」の実施
第3段階:ボトルネックの改善

行動管理の必要性の共有

営業マンの行動管理が必要な背景には、その企業ごとの抱えている課題があります。

課題を明確に定量化し、それを達成するために行動管理を取り入れて情報共有することは必然です。
しかし、営業現場は、管理を嫌がるので、感情的に「行動管理」に反対します。営業マンのなかには、数字という「結果」を出していれば口を出されたく無いというプライドという感情を出すスタッフもいますし、サボっているから情報共有されたくないというスタッフもいるでしょう。

いずれにしても、その課題を明確にし、課題を解決するためには、行動管理を取り入れるというリーダー、マネージャー、経営人の強い意志と論理的な裏付けが必須となります。

例えば、営業はダイエットにもたとえられます。以下比較してみましょう。

【営業プロセスとダイエットプロセスの比較】
項目 ダイエット 営業
期日 3ヵ月間 1年間
現状 現状体重 現状売上
目標 目標体重 目標売上高
変数1 基礎代謝量 コンタクト数
変数2 運動量 提案数(提案化率)
変数3 カロリー量 成約数(成約率)

ダイエットは、見える化することで、目標体重をいつまでに達成するために、カロリーと運動をどうコントロールしていけば良いか分解できます。非常に単純化するならば、営業も論理としてはダイエットと同じと考えていいでしょう。

あなたの会社では、営業プロセスを見える化できているでしょうか?
出来ていなければ、目標達成に向けた科学的な行動計画を策定することは困難です。

行動の「見える化」の実施

次に具体的に、営業活動、行動の見える化を実施するための手段について考えてみましょう。

代表的には以下の2つの方法があります。

Excel

エクセルや、エクセルのスプレッドシートを活用することで、無料ですぐに始めることができます。営業管理を行っていない会社は、まずはこのような手法から始めてみても良いかと思います。

エクセルは、ピポッドテーブルなどを活用することで、分析も簡単に行うことができます。一方でエクセルが苦手という方もいらっしゃいますので、このあたりは、自社のリソースをみつつ進めてみては如何でしょうか?

SFAツール

そのほかの方法としてSFAツールなどを活用することになります。

ざっくりと行動管理観点でExcelと比較してSFAツールの良い点は、営業マンひとりひとりが営業報告・業務報告を手軽に行うことができ、さらに案件管理、顧客管理、数値管理などがエクセルよりも楽にできることでしょう。ただし、SFAツールを選択することに重要なことは、以下4点です。

①自社で運用できるか?
②営業マンや現場が使うようなUI/UXか?
③自社の課題にあった機能があるか?
④⑤行動管理を事実ベースでできるか?

折角のSFAツールの活用も営業マンが恣意的に入力するのでは、意味がありません。訪問予定が確実に遂行されているか確認するために、例えば、GPS機能付きのスマホSFAツールの活用などが役立つでしょう。

いずれの方法を取ったとしても、真のボトルネックをみつけることがこのプロセスのゴールとなります。

ボトルネックの改善

ボトルネックを見つければ対策を行うことができます。
例えば、営業プロセスにおけるボトルネックは主に以下に整理することができます。

ボトルネックはどこか?

各プロセスのボトルネックをみつけ、具体的にプロセスの中のどのアクションで誰が躓いているのか、その原因は何なのか?と真因を掴みその課題を解決することで、改善されます。この際、営業マンの行動ベースで原因を定量的に抽出していきますので、仮説検証が明確に進めやすくなります。

ここで大切なことは、プロセスごとのKPIのチェックと、プロセスごとの行動計画の両側面から出来ているかどうか継続的にチェックして、いわゆる、PDCAを回すということを継続的に進めることです。

このように行動管理する上で、ボトルネックを個人個人にみて、改善していくことで、確実に訪問件数や、受注率といった数値が向上していきます。

なぜなのでしょうか?

やはり、営業もダイエットのように見える化され、数値化されていくと、ゲーム感覚が生まれてくるということもあるように考えます。
「売上」などの結果だけでなく、訪問件数、受注率、売上などにそれぞれのタイトルを与えることで、訪問件数NO.1などの賞を与えることもできます。売り上げの結果以外で賞を与えることで、社員のモチベーションが向上する可能性もありますし、訪問件数NO.1の担当が、売り上げが一番低い場合は、どこかのフェーズでほかの担当に渡したほうが、受注率が向上するのでは無いか?というチームとして最適なフォーメーションを見直すきっかけにもなります。

このように、営業のPDCAが継続するためのアイディアを自社で考え、実践できるようにすることが大切です。
最初から盛り込みすぎると、運用ができずに失敗に終わる確率が高まりますので、よく精査してマネージャーが決断し、チームメンバー一人一人がこれならできるというアクションを選んでプロジェクトを進めることで成功確率、継続確率が高まります。

営業管理に役立つ本

営業管理について、例えば以下のような本も役立ちます。

■営業

野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて 単行本(ソフトカバー) 冨田 和成 (著)

営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

■アクセル

デジタル時代の営業 最強の教科書 単行本 マーク・ロベルジュ (著),? 神田昌典 (監修),? (監訳)神田昌典 (その他),? (監訳)リブ・コンサルティング

アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書

以上、営業の行動管理について説明しました。
ぜひ、あなたの会社でも営業管理を取り入れてみましょう。
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