DXを推進!業務効率化のためのSFAツール10選を紹介

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は、現在多くの企業で取り組まれています。IT時代の競争で生き残るには、今やDXを実現することが必要不可欠といえるでしょう。しかしながら、DXの実現には、システムのブラックボックス化やIT人材の不足など課題も多く残されているのが現状です。

そして、DX推進のためにSFAを導入する企業も近年では多くなっています。今回は、DXの現状や課題、必要性、成功事例などを解説し、DX推進のための代表的なSFAツール10選を紹介します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、「データやデジタル技術の浸透により、人々の生活をあらゆる面でよりよい方向へと変革させる」という意味があり、スウェーデンの大学教授であるエリック・ストルターマンが提唱した概念です。

令和元年7月の経済産業省による『「DXの推進施策」とそのガイダンス』では、以下のように定義されています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応しデータとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し競争上の優位性を確立すること」

DXの推進施策」とそのガイダンスより引用)

DXの実現によって企業は、データとデジタル技術を活用し、新たなビジネスモデルを構築。そして、新しい製品やサービスを生み出すことができます。また、既存ビジネスのプロセスを見直し、再構築することで、業務の効率化や時間短縮、コスト削減などが進み、企業の生産性は向上。つまり、DXの推進は、企業の在り方そのものを見直し、ビジネス変革を行うものであるのです。

DXの現状と課題

日本企業におけるDXの現状と課題はどのようなところにあるのでしょうか? ここでは、DXの現状と課題について詳しく見ていきましょう。

現状

DXの推進が進み、新規参入企業による新たなビジネスモデルが生まれるなど、あらゆる産業では、ゲームチェンジがさかんに起きています。日本においては、多くの企業がDXの必要性を把握しているといえますが、デジタル部門の設置などにとどまり、ビジネス変革には繋がっていないことも多いのが現状です。

DXをスピーディーに進めるには、デジタル技術を駆使した具体的な経営戦略や企業の仕組み、体制の再構築などを行っていかなければなりません。しかしながら、日本では、データやデジタル技術をどのように活用すれば、ビジネスがより良い方向へ変革できるのか、具体的な施策が見えていない企業が多いといえます。実際に、経営戦略が固まっていないまま闇雲に「自社のサービスや商品にAIを利用する」などPoC(Proof of Concept)を繰り返してしまうといったことも少なくありません。DXを実現することで生産性が向上し、高い利益を生み出すような体制や仕組みを整えるには、ビジネス変革に対する経営者のコミットメントが必要不可欠となっています。

課題

日本経済においてDX推進の動きは高まりつつあるものの、現場レベルに落とし込もうとすると、システムのブラックボックス化やIT人材の不足などにより、体制をなかなか移行できないといったことがあります。既存システムの問題を解決し、新システムを刷新したいと経営者が考えていても、いざ実行しようとすると現場の反対にあってしまうといったことも少なくありません。こうしてDXの実現が進まない企業では、多くの技術的負債を抱え、業務体制の見直しを図ることができず、業務基盤そのものが崩れていくといったことが起きてしまうのです。

そして、IT人材は、システム運営や改善を引き受けるベンダー企業に多く在籍し、ユーザー企業では不足しているといったこともあります。ユーザー企業は、優秀なIT人材を確保し、自社でシステムの構築、運営を行うなど、ベンダー企業に全てを丸投げしないということが望ましく、IT人材の不足や偏りも大きな課題となっています。

日本におけるDXの必要性

DX推進のために、日本におけるDXの必要性についてもしっかりと理解しておきたいところです。ここからは、DXの必要性について詳しく解説します。

「2025年の壁」の危機感

経済産業省は、2018年9月に『DXレポート~ITシステム「2025年の壁」克服とDXの本格的な展開』を発表。「2025年の壁」とは、レガシーシステムの老朽化や複雑化などに多くコストや人材を要することで、新しいIT技術などに資源を割けず、グローバル競争に乗り遅れ、日本経済に大きな損失が生まれる可能性を示したもの。

2025年には21年以上続く基幹システムが6割以上になるとされ、IT人材の不足は43万人にまで到達すると言われています。IT人材の高齢化も問題視されており、古いプログラミング言語を知る人材が供給できなくなることで、若く才能ある人材が、レガシーシステムの運用に注力しなければならず、最先端のIT技術や知識を取り入れられなくなるといったことがあるのです。

日本では、2025年までに基幹系システムを刷新できなければ、2025年以降に現在の3倍となる年間で最大12兆円の経済損失が生まれる可能性があるとされています。

市場や消費者のニーズの変化

DXの必要性が求められる背景には、市場や消費者のニーズの変化も関係しています。従来の市場では、情報規制や情報の非対称性などにより、需要側よりも供給側に主導権があり、供給側の会社が市場を支配しているということが多くありました。

しかし、近年は、情報がオープン化され、消費者の選択肢が増えることで、この関係性にも大きく変化が見られ、需給関係が逆転するといったことが起きています。消費者はスマートフォンで情報共有を行い、気軽に買い物を楽しみ、購入までの体験にも価値が生まれるようになったのです。

このような消費者の購買行動の変化、人口減少や高齢化などの社会変化、市場のグローバル化などもあり、DX推進が急速に求められることになったのです。

DX推進に向けた施策

経済産業省が掲げるDX推進に向けた具体的な施策や事業の主な内容は、以下のようになっています。

  • ・2020年までに既存システムの「見える化」指標による診断、仕分けをし、DX推進システムガイドラインを踏まえたプランニングや体制構築、システム計画策定などを行う
  • ・2021年~2025年の間に計画的なシステム刷新を断行
  • ・クラウド、モバイル、AIなどのデジタル技術をマイクロサービス、アジャイルなどの手法で迅速に取り入れる
  • ・新たな製品、サービス、ビジネスモデルを素早くグローバル市場に展開

「見える化」の指標により、企業は、技術的負債の度合いやデータ活用のしやすさなどITシステムの現状と問題を把握することが可能に。そして、体制の在り方や実行プロセスなどを提示したDX推進システムガイドラインを共有することで、マイクロサービスの活用やプラットフォームの構築を実証し、ITシステムの刷新を行います。最先端技術分野に人材や資金をシフトして投資し、受託型からクラウドベースのアプリケーション提供型にビジネスモデルを転換するなど、ユーザー企業とベンダー企業の関係性も変化します。日本では、2025年までにDXを実現することで、2030年には実質GDP130兆円超の押し上げをしたいと考えているのです。

産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進|経済産業省

DXの業務SFA(業務支援ツール)10選

DX推進に向けて、業務にSFAを取り入れる企業も多くなっています。SFAは、Sales Force Automationの略称であり、営業支援ツールや営業支援システムと呼ばれています。案件管理や行動管理など営業活動を自動で管理、分析することで、業務の効率化を図り、生産性を高める非常に優れたツールとして、注目されているのです。

ここからは、代表的なSFA10選を見ていきましょう。

Cyzen

Cyzenは、スマートフォンやタブレッドなどモバイルでの営業を管理できる最先端のSFA。現場レベルの使いやすさにこだわり、日々の報告作業はスマートフォンを使い、数分で行うことができます。SNSやゲームアプリと同レベルの圧倒的な動作速度も魅力であり、現場にいる営業担当者の無駄を徹底的に省くことで、現場の行動量を増加させ、売上向上や残業削減などが期待できます。また、初期設定が最短一日で終わるなど、導入に時間がかからない点やITリテラシーが高くなくても安心して使えるのも嬉しいポイント。

Cyzenは、訪問型営業の効率化を図りたい、インサイドセールスとフィールドセールスを連携させ、戦略的に高い成果を出したいなどといった企業向けの、新時代のSFAとなっています。

SalesForce Sales Cloud

世界No.1CRMとして広く知られるセールスフォース・ドットコムのSFAが、Sales Cloud。Sales Cloudの大きな特徴は、「Einstein」というAI機能が搭載されていることにあります。AI機能は、リード情報や顧客データを学習し、分析することで、有望見込み客をピックアップするなど、営業担当者の負担を軽減。また、レポート機能やCRM機能も搭載され、多機能なのがSales Cloudの大きな強みといえるでしょう。しかし、ITリテラシーが高い社員が少ないことで、機能を使いこなせるまでに時間を要してしまうなどといった側面もあります。

Senses

Sensesは、営業案件がカード形式で管理されているSFA。案件データは、ドラッグ&ドロップの操作で作成でき、全体で管理、共有しやすいのが大きな強み。そして、取引先の行動履歴を登録、管理するアクション機能やOCR、受注予測などを兼ね備えたAI機能も搭載されています。しかし、カード形式であるため、案件などの情報量が増えることで、管理しにくくなるといったこともあるようです。

Zoho CRM

Zoho CRMは、導入にかかるコストを圧倒的に抑えた中小企業向けのクラウドサービス。日本での導入実績が少ないのが難点でもありますが、シンプルで分かりやすいインターフェースが魅力。顧客管理だけでなく、活動タスクの指示や顧客の傾向を分析し、次の商品の提案を担当者に推薦するなど、受注率アップに向けた機能も搭載。議事録が一元管理できるなど、バックオフィスの機能も充実していますので、試しにSFAやCRMを導入したいといった中小企業や個人事業主におすすめです。

kintone

サイボウズ社のSFAであるKintoneは、社内のバラバラになった情報をまとめて管理できるクラウドサービス。顧客管理や案件管理だけでなく、売上管理、勤怠管理、交通費の申請、日報などにも対応し、さまざまなデータを一つの場所に管理することで、社内での見える化を徹底しています。純粋SFAではありませんが、プログラミングの知識を持たなくてもアプリを作成できますので、気軽に登録し、始められるといったことがメリットとなっています。

Hubspot

インバウンドマーケティングに強いSFA/CRMが、Hubspot。Hupspotは、インバウンド型でリードを育成し、明確に売上を伸ばしたいといった企業に向いています。コンタクト情報やメールの開封などを自動で記録し、入力にかかる手間を省くなど、労力を最小限に抑えた数々の機能が魅力です。そして、MAツールとしても有名であり、多くの人が登録し、利用しています。Hubspotは、インバウンド型に強い反面、アウトバウンド型を主体とした営業活動で収益を上げたいといった企業には向いていないという側面もあります。

eセールスマネージャー

国産SFAの老舗であるeセールスマネージャーは、日本の企業、ソフトブレーンが開発したSFAであり、日本企業向けとなっており、使いやすいのが魅力。名刺をスマホで撮影し、顧客情報に反映させるなど便利な機能も搭載され、自社用に細かくカスタマイズが可能。しかし、カスタマイズの初期設定や構築にはある程度の知識や時間を要するため、気軽にSFAを導入したいといった企業には不向きであるということもあります。

Microsoft Dynamics 365

Microsoft社が提供するSFA/CRMがMicrosoft Dynamics 365。Microsoft Officeの製品を日々の業務に使っているなどといった企業にとっては、操作面が使いやすいのが大きな魅力であり、OfficeやEPRとの連携も可能です。システム導入にはある程度の専門的な知識を必要としますので、中小企業や個人向けではなく、既にMicrosoft Office製品を導入し、システム専門の部署がある大企業などに向いています。

Sansan

名刺管理サービスとして有名なのが、Sansan。Sansanは、社内の名刺を一括管理し、部門を超えてデータを可視化、共有することが可能。取引先との面会、電話、メールなどの履歴を名刺に紐づけて管理、共有でき、企業の人事異動情報などの最新ニュースも届きます。自社で名刺管理サービスを活用し、簡易的なSFAとして運用したいといった場合などに向いています。

ちきゅう

SFA/CRMツールのちきゅうは、中小企業や個人事業主が導入しやすいコストパフォーマンスのよさが魅力。訪問記録、商談進捗などを管理し、商談記録を元に見積書や請求書の出力も可能。社員同士でコミュニケーションが取れるディスカッション機能やGoogle、Slackなどとの連携もできます。しかしながら、パソコン利用が前提であるため、スマートフォンアプリで利用したいなどいった場合には不向きといえるかもしれません。料金は、一人当たりの料金設定となっているため、社員が多くなることで、コストパフォーマンスが悪くなるといったことも考えられます。

気軽にSFAを導入できるといった点では評価が高く、手始めに利用したいといった中小企業などにおすすめです。

DXの日本企業の成功事例4選

DXを進める日本企業は、DXを実現させた企業の成功事例を見ることで、自社の課題や問題点、施策などが見えてくることも多くあるでしょう。ここでは、業務効率化を図り、新しいサービスや製品を生み出しているDXを実施する日本企業の成功事例を4つ紹介します。

事例①大塚製薬

大塚製薬は、薬の支援システムを開発。日本で処方箋の飲み忘れが多いことに着目し、スマートフォンアプリに服薬情報を通知、薬を飲むタイミングを患者に知らせる、家族へ薬を服薬したことをメール通知するなど画期的なシステムを提供しています。病気の悪化や再発を防ぎ、医療の効率化を図るなど、DXにおける注目度の高い事例です。

事例②メルカリ

フリマアプリの「メルカリ」を提供する株式会社メルカリは、サービスを開始して6年間で積み上げた数十億規模の商品データとAIを組み合わせ、カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)の向上に努めています。具体的には、写真を瞬時に解析し、商品名やブランド名などを自動入力する「AI出品機能」や写真と類似する商品をメルカリ上の画像で検索できる「写真検索機能」などがあります。メルカリは、使い勝手の良さに徹底的にこだわった観点のIT戦略が功を奏し、多くのユーザーを持つフリマアプリとなっています。

事例③三越伊勢丹ホールディングス

百貨店業界には逆風が吹いているといわれていますが、百貨店の老舗である三越伊勢丹ホールディングスでは、スマートフォンアプリにオンライン接客を取り入れるなど、DXの実現に積極的に取り組んでいます。新しい顧客体験を提供し、品揃えや在庫管理などリアルとデジタルの一貫性であるシームレスを追求。他にもブランド服のレンタルサービスや幅広いラインナップのコスメを取り揃えるデジタルコスメサービスを展開するなど、百貨店の強みを活かしたDXの創出が特徴的な事例です。

事例④三井住友銀行

三井住友銀行は、ネットバンキングやスマートフォン向けアプリを提供し、新規口座開設、キャッシュカードの再発行、住所変更など従来は銀行でしか行うことのできなかった業務を、ネット経由で行うことを可能にしました。結果、2020年10月時点でのスマートフォンアプリの利用者は400万人という高水準を見せており、今後もDXを加速させて行くことが予想されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

DXの推進に向けて、日本企業では課題が多く残されているものの、業務の効率化を図り、売上アップに繋がるSFAやCRMなど、営業支援ツールの導入も活発になっています。

DXを実現させ、IT時代の競争で優位に立つには、最新のSFAツールを導入し、現場レベルでの行動改革を実践していくことが重要。SFAツールには、実にさまざまなものがありますが、スマートフォン、タブレット対応はやはり必須といえ、UIやUXの使いやすさも重視していきたいポイントです。

ぜひこちらの内容を参考に、企業では、自社に最適なツールの導入を検討していってほしいと思います。

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

ヤマハ発動機株式会社においてブランドマネジメント、マーケティング、新規事業構築、事業企画、役員秘書などに携わる。『パスクル』プロジェクトリーダーとして、グッドデザイン賞受賞、シェア50%達成に貢献。    2016年にレッドフォックス入社。マーケティング、PRの責任者。 2018年に取締役COO就任。 グロービス経営大学院修了(MBA)成績優秀者(TOP5%)。

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