■そもそもSoEとは?SoRとの違いとは?

この数年、業務ソフトウェア業界ではSoE(system of Engagement)という言葉が話題ですね。SoR(System of Record)とよく対比されます。どちらもシステムを設計する際の考え方の一つです。クライアントから質問を受けることも多いのでここで解説しておきましょう。

既存の業務システムはSoR(System of Record)と言われ、正確に記録することを重視して設計されます。ERP等の基幹系のシステムに加え、Eメールやファイル共有でも使用されてきました。設計・運用において、正確性、信頼性、安定性が重視されます。データ構造も最初の設計段階と大きく変化することはなく、静的なシステムです。

SoR(System of Record)は、正確に記録する事を求められる

一方、SoE(system of Engagement)とは、ユーザーとのつながりを重視して設計されるシステムを指します。SoEでは導入によって記録し、情報共有することだけが目的なのではなく、実際にユーザーに活用され、ユーザーとシステムとの関係を強化することを目的としています。

ユーザーとの関係は常に変化するため、一度定義したデータ構造も動的に対応する必要があります。同じシステムと言っても、運用方法はかなりSoRと異なるわけです。

■なぜSoEが重視されるのか?SoEで実現できることとは?

SoEは米国のマーケティングコンサルタント、ジェフリー・ムーアが2011年に提唱し、一気に広まりました。これは経営においてITがさらに重視され、システムがユーザーとの関係強化を求められるようになったことが背景にあると言えるでしょう。

 エンジニア観点から見ると、「どのようなデータを集めるのか」を中心にシステム設計を考えるのが、SoRであり、「どのようなユーザー経験を提供するのか」を中心にシステム設計を考えるのが、SoEと言えるでしょう。

■営業支援システム(SFA)導入は失敗しやすい!?その理由はSoRにあり!?

ERP等の基幹系のシステムの導入に比べ、営業報告など営業活動を支援するCRM/SFAは導入に失敗しているケースが多いと言われており、ツールの課題となっています。

米国のリサーチ会社によると、この十数年で導入されたCRM/SFAプロジェクトの30~60%が失敗に終わっています(http://crmneeds.com/top-reasons-crm-implementations-fail-can-avoid/)

その理由として、「7割はせっかく導入してもユーザーに活用されないことに起因する」とされています(出典:フォレスターリサーチ社(https://go.forrester.com/)

では、なぜSFAシステムは、ユーザーに活用されないのでしょうか?ITトレンド(https://it-trend.jp/sfa/article/failure_case)の分析では「入力の面倒さ」「無駄な機能の多さ」「結果的な仕事増」などがあげられており、ユーザビリティに課題があるといえます。

SoEの概念が2011年に生まれたと考えると、それ以前のシステムは、SoRの概念で設計されています。データを記録することが実務と直結している人事や経理の業務であれば、SoEの要素は、そこまで重要ではありません。たとえ、入力が面倒で煩雑でも、データを記録すること自体の重要性が認識されているため、問題はありません。

しかし、営業支援システムの場合、データを記録して情報共有しても営業の成果に直結しにくいという課題があります。営業社員としては、顧客への付加価値を提供することが本質であると考えている場合が多く、営業報告するのに入力が面倒だと活用されにくいのも当然でしょう。

■営業が使いたい、と思うSFAシステムとは?

営業していて、本当の意味で「営業支援」をしてくれるシステムはどうあるべきなのか?その一つの例として、モバイルSFAアプリ「cyzen」の「オートログ機能」があげられます。これを使うと、顧客毎に訪問件数や訪問時間が自動的に記録されて、訪問目標との対比で進捗率が地図上に自動的に更新されます。例えばお客様を色で分類し、うまく進捗していないものは赤、進捗しているものは青、などと明示的にピンの色が自動更新されるので、もっているだけで、地図が営業先をナビしてくれます。簡単な操作によって営業報告・進捗の情報共有を効率化させるので、cyzenは一般的なCRM/SFAとは一線を画しています。

※cyzenの「オートログ機能」

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■普及しつつある「GPS機能を営業につけても売上があがらない」という迷信・・・

「営業」「GPS」などのキーワード検索をすると必ず上位にあがってくるのが、いわゆる
「GPS機能を営業につけても売上なんてあがらない説」です。

GPSで位置情報を管理すると、場所から仕事をしていない時間が分かり「締め付け」により、人が委縮してしまうことを課題として考えている企業も少なくありません。このようなシナリオは、ある意味想像できないことではないですが、実際にGPSを営業現場に適用すること自体とはまったく相関のない話です。

「位置情報が可視化され情報共有されること」と「その共有された情報をどう活用するか」は、全くの別物だからです。

実際、営業報告に加え、位置情報を営業活動で利用して具体的な成果をだされている会社は増えてきております。

でたらめな迷信に惑わされずに、位置情報を営業活動に活用する「本質」がどこにあるのかをつかむと、営業を効率化して生産性を高めることができます。

■GPS機能を営業現場に適用するだけで得られる効果は?

位置情報で自分の居場所が分かる=監視されている、どーしよう、と思ったそこのあなた。何か後ろめたいことをしていませんか?

とある会社で営業組織にGPSを導入すると説明したところ、従業員から「我々を監視して何をするつもりなんですか?それでは、自由に営業活動ができず、業績があがりません」という反応をした人が、数名でたそうです。

このようなケースは、位置情報を活用した営業支援アプリを販売している人からすると、よく耳にすることです。

組織によっては、それを鵜呑みにして、マネジメントの判断として位置情報による従業員の居場所の情報共有することによるデメリットの方が多いのではないかと懸念し、結果導入しない会社もあります。

一方、そのような反発にあっても導入する企業は、結果として想定以上の効果を得ています。GPS導入により可視化される活動の本質を考えてみるとどうでしょうか?

位置情報共有することによって、誰がどこで何をしているのかが可視化されます。それにより例えば従業員が喫茶店にいたとしましょう。外で顧客を待機している間に喫茶店にいることが許容されてる会社であれば、それが共有されても担当の方も何も後ろめたさを感じません。

■GPS機能を導入すれば、売上があがる=風が吹けば桶屋が儲かる?

先日、あるGPSを活用している会社を訪問したときにこんなエピソードをききました。

位置情報管理システムを導入すると営業部門にアナウンスをし、導入時期を2回に分けました。最初にきちんとやりそうな営業マンとおそらく問題がありそうな営業マンにトライアルとしてテスト導入をしました。対象10名のうち2人が非常に抵抗されたようです。

そこで、問題がありそうな2人の営業マンの活動を監視しました。そこで見えてきたのは、その抵抗をした2人が、外で露骨にさぼっていたことが、判明しました。

パチンコ店に滞在したり、本屋さんで長時間立ち読みをした行動が、可視化されました。

指摘すると2人は会社を辞めていきました。

一方、ちゃんとやりそうな営業マンは、実際に、報告にあがってくる活動以上に、まじめに訪問していることが、可視化されより信頼が増した、とのことでした。
また、情報共有されることによってモチベーションが上がり、さらなる営業の効率化も期待できるといえるでしょう。

また、営業報告システムはこれまで同様の仕組みを利用しているのですが、GPSシステムの導入により報告書の中身がかわってきた、とのことです。

これまで、ほぼ全員が「面談時間」として1件、60分、と適当にあげてきていたそうなのですが、導入により分単位で細かく入力をするようになり、また全体的に、「実際」の「面談時間」が大幅に少なくなり、営業活動時間の10%程度が面談に使われていることが判明しました。

マネジメントは、さらなる売上向上の施策として増員を考えておりましたが、それを取りやめ、現場の営業との同行時間を増やし、面談時間を増やすための工夫をすることで、組織の生産性向上の施策を見つける努力をし、結果として、面談時間を倍にすることができ、大きく売上向上を図ることができました。

このように、営業活動を正確に把握することで、営業活動の効率化を図ることが可能となります。

■説明責任と本質を見極め、ぶれないマネジメントの意思決定が大事

このようなサービスを導入する際には、会社が営業に期待していることをやっていれば、位置情報による行動の可視化がされても、何の問題にもならないことを、強く主張すべきです。
むしろ、可視化への反対意見があること自体が課題だと言っていいでしょう。

そしてさらに実際に目標達成された方が努力した軌跡を、報告書と言う虚像で追うのでなく、位置情報という写像で証明されたもので、それを活用して褒めてあげることで、正直に行動し、結果を導いている人が称えられる文化を創り出すことができるのです。

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