企業が業務を進めていくうえで大切なのは、従業員のモチベーションです。モチベーションは社内でのコミュニケーションや課外活動などで養えますが、それ以外に「目標管理」を取り入れることで、モチベーションをあげることができます。

目標管理とは

目標管理とは、担当者個々が自ら目標を設定し、それ対する進捗や、アプローチ方法などを管理していくことを指します。

この手法を取り入れることで、集団として管理するのではなく、個人の主体性を伸ばし、組織としても成長することが見込めます。

目標管理のメリット

目標管理を行うことで、従業員のモチベーションアップや能力を引き出すといったメリットがあります。

モチベーションが向上する

目標管理は、従業員が自分自身で目標を管理する自主性の高い方法です。そして従業員が設定する目標は、プロジェクトや会社の経営目標に繋がります。つまり、個々の従業員が目標を達成すれば、企業として大きく成長する可能性もあります。目標管理は主体性が高く、会社の利益にも直結するため、従業員の業務への自白的な参加や、経営への参加意識も養われ、モチベーションアップにつながります。

従業員の能力を引き出す

従業員自身に目標に対するプロセス管理を一任する目標管理。そのため、従業員の能力を最大限に引き出せるというメリットがあります。

従業員は、目標に対するプロセスを設定・管理しているうちに、問題に対する意識や情報収集などの力を鍛えていけます。

一方、管理する側も、部下に目標設定の仕方などを指導するなど、マネジメントに関する能力が高まることが期待できます。

目標管理をノルマ管理と混同するとモチベーションが低下する

目標管理で求めるところは、当然従業員が自身で設定した目標の達成です。ですが、ただ目標の達成だけを促していては、ノルマ管理と大差がありません。
産業能率大学が営業職に就いて5年以内の営業担当者を対象に行なった「営業部門の教育に関する調査」では、営業の仕事を続けたくないと答えた人は約半数である47%に及んでいます。その理由として、「ノルマが厳しい」という声があり、事実、ノルマに対してストレスを感じると答えた人が約8割という結果になっています。[注1]

このようにノルマは従業員にストレスを与えるきっかけになってしまいます。
目標管理を行うなら、ノルマ達成に重きをおくのではなく、目標に対する意識教育や、問題が発生しても自分で対処できるような力を養うことを重要視しましょう。

[注1] 2人に1人が営業を辞めたい–辞めたい理由は「不景気で売れない」、「利益達成のノルマが厳しい」など | HR | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
https://toyokeizai.net/articles/-/3522?page=2

目標管理のやり方

目標管理を行うには、OKRとMBOという2つが挙げられます。

OKRは目標に対する成果指標の進捗を分析する方法

OKRとは「Objectives and Key Results」の略で、「目標と鍵となる成果指標」と訳せます。
まず、目標を設定し、そのために、必要な手順を成果指標として分解して、進捗を追います。
このOKRは、企業におけるOKRと個人・チームにおけるOKRがあります。

企業の場合、例えば、「売り上げ1,000万円を達成する」という目標に対しては、「顧客数を10%アップさせる」「客単価を5%あげる」という成果指標が挙がってきます。

一方、個人・チームの場合は、「顧客数を10%アップさせる」目標に対しては、「電話アポイントの件数を1,000件にする」といった成果指標が挙げられます。
このように、OKRで設定された目標に対して、必要な手順を明確にすることで、目標管理がしやすくなります。

MBOは目標管理に関する正当な評価に役立つ

目標管理を制度化したものがMBO(Management by objectives)です。個々が設定した目標管理がどこまで進んでいるかを人事評価に取り入れるのですが、重要なのは、ノルマ管理とは異なる点です。それぞれが自分の目標に対して、どのようにアプローチできたかも含めて評価していきます。また、自分の目標とは関係ない業務を行なった際は、この業務をうけて、いかに本来の目標を調整したかなども評価しましょう。

OKRとMBOの違い

OKRとMBOはどちらも目標設定と、それに対するプロセスを明確にしていく手法です。2つの違いは、定量と定性どちらを管理するかという点です。OKRの場合、定量のみを測定していきます。一方、MBOは、定量と定性いずれも測定していきます。
ポイント OKR MBO
提唱者 アンディー・グローヴ(1970年代) ピーター・ドラッガー(1954年)
サイクル 4半期に1回 年に1回
測定方法 定量のみ 定量 / 定性 / 定量・定性どちらも
機密性 全社員が共有 スタッフとマネージャーが共有
目的 業務の効率化 報酬の決定
成功基準 60〜70%の達成率 100%前後の達成率

目標管理のポイント

目標管理を行ううえで重要なのは、リーダーやマネージャーが、いかに従業員の目標管理設定をコントロール、指導できるかにあります。

積極的に現場に目標設定をさせる

目標設定は、リーダーやマネージャーが行うではなく、部下自らに行わせましょう。そうすることで、自分から目標達成に対する意識をもち、仕事に対する責任感も養えます。ですが、すべてを部下に一任してしまうと、会社全体が掲げる目標との乖離や、現在目指している目標と大差ない目標設定がされる可能性があります。

そのため、リーダーやマネージャーは、部下が目標の方向性をしっかりと把握できるようにサポートしていく必要があります。

目標を達成する方法を明確にさせる

目標管理には、目標を達成するための道筋を明確にする必要があります。この道筋がみえているから、目標達成へのスケジュールなども把握できます。また、道筋がわかっていることで、達成した際のイメージもつきやすくなります。

この達成した際のイメージが漠然としていると、なかなか目標を達成できず、何年も同じ目標が設定され続けるケースもあります。

目標達成への道筋を把握できていない部下がいれば、リーダーやマネージャーは、目標達成へのステップを月単位や週単位に落とし込んで、それぞれの期間においてやるべきことを指導しましょう。

定期的にフィードバック

リーダーやマネージャーは、部下が設定した目標を確認しないことや、部下に必ず目標を達成することを強いたりするのは、業務の進捗を滞らせてしまいます。そのため、定期的にミーティングや会議を行い、部下が抱えている問題や、ゴールイメージの再共有などを行いましょう。

イメージの共有を行う際に大切なのは、主語を「目標」にするのではなく、「部下」にすることが大切です。目標管理の目的は、「部下」に独自で目標を設定させ、自主性を鍛えることです、そのため、部下を主語することで、部下自らかが考えて動くようになります。

適切な目標設定を行う

目標管理の最終地点は、目標の達成だけでなく、自分が設定した目標を達成したことによる、従業員の満足度やモチベーションアップです。ですが、モチベーションの高い・低いは従業員個人によって変わってきます。例えば、モチベーションが低い従業員の場合、簡単な目標設定では、さらなるモチベーションの低下が危惧されます。目標管理がしっかりと機能していない場合、従業員が容易に達成可能な目標しか設定せず、一向に従業員のモチベーションがあがらないということもあります。

そのため、リーダーやマネージャークラスの社員は、従業員が適切な目標管理設定を行えるように導いていく必要があります。

目標管理に大きく貢献するSFA

目標管理に役立つシステムとしてSFAが挙げられます。SFAは営業支援システムであり、その強みは、「行動・プロセス管理」「案件管理」です。この機能は目標管理において非常に役立ちます。例えば、OKRで思考した際に挙がってくる、目標に対する適切なプロセスを選択するという場合でも、SFAを活用すれば、具体的かつ正確なプロセスが導き出せます。

また、SFAツールは、各従業員が案件に対して、どのような営業工程を踏んでいるかが、ひとめでわかります。そのため、リーダーやマネージャーも、従業員の進捗が手に取るように把握でき、個々のつまずきやウィークポイント、反対に強みなどがわかり、的確な指示出しが行えます。

SFAを用いればリアルタイムでの情報を共有できる

SFAは営業に関するナレッジを蓄積していき、それをデータとして活用できるシステムです。このデータはリアルタイムの動向が、すぐさま反映されているため、鮮度が高い情報を常に共有できます。日々変化するビジネスシーンにおいても、重宝できる機能といえます。

目標管理を上手に活用して従業員のモチベーションアップをはかる

従業員のモチベーションは、そのまま企業の離職率に直結します。モチベーションを高いまま維持できていれば、従業員が離職していく可能性も下がりますが、モチベーションが下がってしまっては、従業員が離職してしまう危険があります。

従業員のモチベーションを高い状態で維持するためにも、個々に目標管理を任せ、自主性を伸ばしていくようにしましょう。

横溝 龍太郎

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

本コラムは、ビジネスパーソンを「働くを、もっと楽しく」するためのアイディアの情報発信しています。
ちょっとした、日々の仕事のヒントになれば幸いです。

働くを、もっと楽しく。
営業支援ツール導入をご検討の方、お気軽にお問い合わせください!

0120-61-7799
営業時間 9:00〜18:00 (年末年始・土日・祝祭日を除く)