労働人口減少が続く日本。その対策として、政府が掲げているのが働き方改革です。
今回は、いまさら聞けない働きかた改革について、メリット・デメリットなどを紹介します。

働き方改革とは?

日本の総人口は、平成20年の1億2,800万人をピークに減少傾向にありますが、女性の活躍推進や高齢者の雇用促進などの施策により、女性や高齢者を中心に就業率は上昇傾向です。[注1]。
このように雇用情勢が着実に改善し労働参加が進展する一方で、就業者を上回る求人ニーズによって企業の人手不足感は強まっています。
さらに、少子高齢化・生産年齢人口の減少といった構造的な問題や生産性向上の低迷等の問題が存在しています。

こうした課題を克服し、誰もが生きがいを持って能力を最大限に発揮できる社会を創り、生産性の向上と、労働参加率の向上を図ることが今の日本社会には求められています。
そこで、労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するための改革の筋道を示したものを「働き方改革」と言います。

[注1]労働力調査(基本集計)平成29年(2017年)平均(速報)|総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index1.pdf

概要

現在の日本では、少子高齢化が進み現役世代の人口が減少しているほか、

*介護と仕事との両立
*女性の社会進出が進むことでの仕事と育児の両立

など、働き手のニーズが多様化してきています。
こうしたワークライフバランスが注目されている中で、多様な働き方を実現可能な社会を目指し、働き手のひとりひとりが良い将来の展望を持てるようにすることを「働き方改革」の目標にしています。

解消すべき労働課題

様々な労働者がそれぞれの事情に応じた社会の実現を目指す働き方改革にとって解消すべき課題とは、様々な労働者のワークライフバランスを可能にするべく、

*長時間労働を是正し多様で柔軟な働き方を実現すること
*雇用形態に関わらない公正な待遇の確保すること

であり、労働者が能力を有用に発揮できるように取り組まなければなりません。
また、女性や高齢者の労働参加に関する課題や、育児や介護等と仕事の両立に関する課題、中小企業等における人材確保等に関する課題など様々な課題が存在します。

長時間労働の是正

まず、第一に取り組まなければならない「長時間労働の是正」です。
現在の日本は、年間総実労働時間数が減少傾向です。しかし、正社員に関しては依然として長時間労働の実態があります。
このような長時間労働の是正が、労働者の健康状態とモチベーションを高め、最大限に能力を向上・発揮することを促進する上で重要になります。

労働者のワークライフバランスの実現を図るため、働き方改革関連法に、

*時間外労働の上限規制
*年次有給休暇の時季指定の仕組み、労働時間の状況把握
*可能な限り労働時間の延長を短くするよう必要な助言および指導を行う
*年次有給休暇を円滑に取得できるよう、その環境整備に向けた取り組みを行う

などが新たに設けられました。

具体的には、都道府県労働局から企業などへの働きかけ、長時間労働の事業場への監督指導の徹底の対応といったことを取り組んでいます。

改善を促しても是正されないもの、違法な長時間労働で過労死を生じさせたものなど重大・悪質な場合は、書類送検をはじめとする厳正な対処がされるようになりました。

高齢者の就労促進

少子高齢化が進むなか、働く意欲がある高齢の方がその能力を十分に発揮できるように、様々な雇用・就業機会の確保が求められます。
そのため、継続雇用の延長や定年延長を行う企業への助成金の支給などによる継続雇用年齢の引き上げを進める環境整備が進んでいます。

また、公共職業安定所の生涯現役支援窓口の拡充で、再就職を促進するとともに、都道府県や市町村といった機関による取り組み、シルバー人材センターによる就業支援の強化を通じて、高齢の方の多様な就業機会の提供を進めています。
しかし、高年齢の労働者の安全と健康を確保するため、高年齢の労働者の身体特性に応じた職場環境の整備が今まで以上に求められます。

正社員と非正規の格差

現在日本の正規雇用労働者は全雇用者の約4割を占めています。しかし、有期契約、パート、派遣などの非正規雇用労働者と正社員の間では不合理な待遇格差があります。

非正規雇用労働者は企業側のニーズや働き方の選択肢が提供されるなどの面がありますが、雇用が不安定な点や、賃金が低い点、能力開発機会が乏しいなどの課題があります。
特に女性では結婚、子育てもあり、30代半ば以降自ら非正規雇用を選択している人も多いです。
そのため、非正規雇用で働く人の待遇を改善し、女性や若者などの多様な働き方の選択を広げていく必要があります。

非正規雇用で働く人が適切に評価されることで意欲をもって働けるように、正規雇用と非正規雇用の不合理な待遇差をなくす同一労働・同一賃金の導入が進められています。
同一労働・同一賃金は正規、非正規という雇用形態に関わらず、基本給、昇給、ボーナス、各種手当といった賃金に止まらない教育訓練や福利厚生も含めた均等な待遇を確保し、多様な働き方の選択を広げることの実現を目指すものです。

具体的な取り組み方

ここまでの内容で、ワークライフバランスを労働者の一人ひとりが実現するための働き方の見直しがされてきましたが、具体的にどういったものがあるでしょうか。以下では、それらの具体的な取り組み方について詳しく説明していきます。

テレワーク

テレワークとは、通信技術を利用して、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方です。
近年では、スマートフォンやタブレット端末などの情報通信機器が発達するとともに、通信サービスについても、運用コストやセキュリティ確保の課題も解決されつつあり、環境は飛躍的に変化しています。

テレワークを導入することで、企業側も従業員の育児や介護による離職防止、遠隔地の優秀な人材の採用、災害時の事業継承などのメリットがあります。

短時間労働

短時間労働は、所定労働時間が短いながら正社員として適正な評価と公正な待遇が図られた働き方です。
そのため、労働者は育児や介護などの一人ひとりのワークライフバランスに応じた働き方を実現させることができます。

フレックスタイム制

働き方改革に伴いフレックスタイム制も見直しをされました。
メリハリのある働き方ができるように利用しやすい制度にすべく、現行の1ヶ月から3ヶ月へ清算期間が延長されます。
これにより、今後はフレックスタイム制を用いて月をまたいで労働時間の調整が可能になり、仕事との調和が実現します。

育児休暇

今後女性の社会進出が重要になっていく中、仕事と家庭の両立は男性女性を問わず求められます。そのため、男性も積極的に子育てに関わっていくことが期待されます。
しかし、現状では男性が子育てや家事に十分に関われていないことが、女性の継続就業を困難にしている一因となってしまっているのです。

そこで、父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業取得可能期間を延長する制度や、出産後8週間以内の父親の育児休業取得を促進する制度、配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場合であっても育児休業を取得することができるようになりました。

働き方改革導入によるメリット・デメリット

労働者のワークライフバランスを実現してく働き方改革ですが、導入することによって生じる企業側と従業員側のメリットとデメリットとはなんでしょうか。以下では、働き方改革を導入することでのメリット・デメリットを企業側、従業員側の目線に立ち説明していきます。

企業目線

企業の立場で見れば、長時間労働の是正により従業員一人ひとりが就業時間内で業務を終わらせることを目標とするため、生産性の向上が見込めます。
また、働き方の多様化によって従業員の定着率の向上も期待できるようになります。
デメリットは、人材確保の難しい中小企業では、今まで通りの働き方では違法になってしまう場合もあり、書類送検の恐れがあるということです。

従業員目線

従業員は今まで以上に一人ひとりのワークライフバランスを充実させることができます。
また、働き方が多様化することで、自分にあった働き方を選択することができるようになり、仕事とプライベートのモチベーションの向上にもつながっていきます。
デメリットは、今までのように自由な残業が難しくなるため、残業代を含めて生計を立てていた場合、今まで通りの収入は難しくなってしまうことです。

今後の働き方について

今後、働き方改革が進んでいく日本において、今まで通りの働き方を強制することはできなくなります。
従業員側も働き方改革を知ることで、自分の思い描くワークライフバランスを手に入れる基盤はできつつあります。企業と従業員がともに働き方改革について知ることで両者にとってメリットのある働き方を作ることができるのです。

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横溝 龍太郎

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

本コラムは、ビジネスパーソンを「働くを、もっと楽しく」するためのアイディアの情報発信しています。
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