営業成績を上げるためには、現場の努力だけではなく上長が人員を活かす工夫をすることも重要です。そのためのさまざまなコツを「組織マネジメント」といいます。
今回は、組織マネジメントで強い営業を作るための6つの手法と、求められるマネジメントスキルについて解説します。

組織マネジメントとは?

組織マネジメントとは、部署内の人員が最も効率よく業務をこなせるように、上長が管理をすることです。その他に、商品・お金・情報なども管理します。
営業組織の場合は売上などの数字に注目しがちですが、それ以外のことにも目を向けることも重要です。

強い営業を作るための手法

良い営業組織になるためには、自社内での連携が必要不可欠です。ここからは、そのために何をすべきかをご説明していきます。

ナレッジの共有

ビジネス用語での「ナレッジ」とは、社内における有益な知識や経験、自社ならではのノウハウのことです。
例えば、長い付き合いのある取引先との折衝では、独特の慣習があることも多いでしょう。「見て覚えろ」「これまでこのやり方で来たから」と投げ出さず、「なぜそうするのか」をきちんと共有し、認識や必要性への理解を深めておくことが大切です。

プロセス管理

プロセス管理として、誰が何をどこまでできているのか、それぞれの所要時間はどのくらいかを把握しましょう。
特に営業という仕事に慣れていない場合や、逆に営業歴が長い場合、知らず知らずのうちに非効率的なやり方をしていることがあります。客観的な視点に立ち、改善できそうな点があれば本人に指摘しましょう。

連携強化

誰が何を得意としているのか・不得意としているのかを把握し、個人の強みを生かす環境を作ることも大切です。営業メンバー個々人の個性が活きるよう、マネージャーが間に立ち、部署全体の連携を図りましょう。

目標の明確化

部署の成績は、個々人の成果の積み重ねです。ごく基本的なことですが、営業同士のライバル意識や競争心が高いと忘れがちになります。「同じ目標に向かっている」ことを度々意識してもらうように呼びかけ、相互協力を促しましょう。

行動目標の明確化

日々のプロセスの中で「何のためにその行動をしているのか?」と新入社員や配属されたばかりの人に聞かれたら、シンプルに説明できるでしょうか。上長が説明できないようなことを部下にやらせていては、効率化されているとはいえません。指摘や質問はチャンスと捉え、行動目標を明確化していきましょう。

教育

ビジネスの場においては、「このくらいは大丈夫」と油断したことが、本人や会社にとっての大損失になりかねません。それを防ぐために、マネージャーが教育することは大切です。
営業に関するノウハウはもちろん、よくニュースでも取り沙汰される個人情報保護やネットリテラシー、各種ハラスメントなども、部署内で均一に理解させておきましょう。

強い組織を作るために必要なマネジメントスキル

マネジメントスキルにもいろいろありますが、強い組織を作るためにはまずマネージャー自身が話しやすい雰囲気であることが重要です。失敗のたびに怒鳴り散らしたり、日によって意見が変わったりする上司では信頼できませんし、部下が萎縮してしまいます。では以下で必要なマネジメントスキルについて具体的にみていきましょう。

コミュニケーション能力

マネージャー・上司=本音では話せない、と思っている人は少なくありません。普段から壁や溝を感じさせないような振る舞いを心がけてください。まずは、穏やかに挨拶をすることから始めてみるといいでしょう。

また、些細な事でもいいので「○○が得意な人はいないか」と聞いてみるのも手です。年配の人にも若手にも、それぞれ得意なことがあるはずです。羞恥心は捨ててそれぞれの得手・不得手を把握する意味でも、些細なことでも頼ってみるということは有効です。

危機察知能力

誰にでも、苦手なことや不慮の事態を起こすことはあります。日頃から話しやすい状況を作っておくことで、トラブルが小さいうちに解決できるようになるでしょう。
話しやすい相手なら、成功したことも失敗したことも抵抗なく言えるようになります。それが最終的に、売上や上層部・取引先からの高評価に繋がっていくのです。

視野の広さ

営業メンバーには常に気を配りましょう。
例えば、業務そのものだけでなく、

*インフルエンザや食中毒など季節ごとに起きやすい体調不良への注意喚起
*急な交通トラブルによる遅延があった際のフォロー
*異動してきた人や新入社員・転職者が職場に馴染めているかどうか

などなど、上長の視点でないと気づきにくいポイントはたくさんあります。

目標設定の妥当性

初めて登山をする人が富士山登頂を目標にすることは無理なことです。営業目標も同じです。確実に達成できる目標から少しずつ上げていくことで、営業本人の達成感が得られ、業務への意欲が出てきます。

人材マネジメント力

取引先や担当者のカラーを見極めて、自社の担当を決めましょう。例えば、何でもかんでもダメ出しから入るような相手の場合は、メンタルの強い人を担当にしなければ、押し負けてしまいますよね。

また、自社の営業にはどのような取引先が相手でも「悩んだときは些細なことでもすぐ相談に来てほしい」ということを伝えておきましょう。ここでも日頃のコミュニケーションが物を言います。

ともに営業組織を作っている意識を持ちSFAなどのツールも活用する

マネジメントをするのは上役の仕事ですから、上からの押し付けやキツイ口調になりがちです。
しかし、ただでさえ取引先や数字について悩みがちな営業メンバーに、上司からのプレッシャーまで加えるのは酷な話です。職場の空気を良くすることで、営業が心身ともに前向きな姿勢で業務に臨んでいけるように、心がけましょう。

また、情報共有のためにSFA(営業支援システム)などのツールを利用するのも一案です。自分の職場や営業メンバーに合わせて、さまざまな方法を組み合わせてみてください。