営業パーソンに必要不可欠な営業スキルは以下の3つです。

・課題発見力
・ヒアリング力
・コミュニケーション力

上記はリクルートの『営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル』のアンケートで上位3つのスキルです。そのため、営業職に必要不可欠なスキルであると判断できるでしょう。

今回は、営業として成長してもっと営業結果を出したい、自分の決めた達成目標に少しでも近づきたいと日々努力をしている方に、営業に必須の3大スキルとその磨き方、そして優秀な営業パーソンが身につけている4つの習慣を紹介します。

営業が上手くいかずお悩みの方の参考になれば幸いです。

1.営業パーソンに必要不可欠な3大営業スキル

リクルートの『営業職1500人に聞いた「16分野別」絶対不可欠スキル』のアンケート結果によれば、必要なスキルの上位3つは課題発見力ヒアリング力コミュニケーション力です。

この章では、課題発見力、ヒアリング力、コミュニケーション力の3大営業スキルがそれぞれどのようなスキルであるか紹介をしていきます。

1-1.課題発見力

課題発見力とは、現状を分析して課題を明らかにする力のことです。

具体的に説明すると、ヒアリングした情報をもとに顧客が気づいていない課題を発見する力と言えます。

※課題発見力は、経済産業省発表の「人生100年時代の社会人基礎力」の能力の1つとして提唱されています。

【参照:経産省PDF 「人生100年時代の社会人基礎力」】
https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sansei/jinzairyoku/jinzaizou_wg/pdf/007_06_00.pdf

例えば顧客の発言から、顧客が社内データを全てローカルに保存していることがわかったとします。
この状況から、災害が発生した際に社内データが消失するリスクを顧客に伝え、データ消失のリスクがある課題が浮き彫りになれば「課題を発見した」と言えます。

上記課題が見つかれば、社内データをクラウドに保管するサービスを紹介し、データ消失リスクの課題を解決する提案ができるでしょう。

このように顧客が抱えている潜在的な課題を発見する力が課題発見力です。

課題が発見できれば、課題を解決できる商品の提案に繋がり、顧客に商品を購入頂けるきっかけとなります。よって、課題発見力は必要な営業スキルと言えます。

1-2.ヒアリング力

ヒアリング力とは顧客と信頼関係を構築して、顧客の求めているものを聞き出す力のことです。

営業活動では商品の説明をすることは大事ですが、それ以上に顧客の求めていることを聞き出すヒアリング力が重要です。

なぜなら商品購入の検討前の顧客に、ヒアリングをせず一方的に商品説明をしても受注には繋がりにくいからです。

例えば、不動産投資に元々興味がある顧客であれば、ヒアリングなしで不動産投資の商品説明をして受注できることはあるでしょうが、全く不動産投資に興味がない顧客に対しては、ヒアリングなしでただ商品説明をしても売り込みにしか感じられないため、受注することは難しいでしょう。

顧客が既に自社商品に興味があり、商品の詳細を念のため確認するといった温度感であれば、ヒアリング力がなくても受注できる場合がありますが、興味がない顧客に対しては、現状どのような悩みがあるのか、どんな要望があるかなどをヒアリングする必要があります。

また、顧客の求めているものがわからないと、適切な商品を提案できませんのでヒアリング力は必須の営業スキルだと判断できます。

1-3.コミュニケーション力

コミュニケーション力とは簡単に言うと、顧客の目線になって話を進められる能力のことです。
※経団連による新卒採用活動についての企業調査では、選考にあたって特に重視する第1位が15年連続「コミュニケーション能力(スキル)」です。

【参照:経団連PDF 2018年度 新卒採用に関するアンケート調査結果 】
https://www.keidanren.or.jp/policy/2018/110.pdf

コミュニケーション力が高い人は、「話をすることが上手な人」というイメージが強い人もいるかもしれませんが、話が上手なだけではコミュニケーション能力が高いとはいえません。

なぜなら、話が上手でも顧客の目線になって話を進める姿勢のない人は、押し付けがましい印象を与えてしまうからです。

コミュニケーション力が高い人は会話の中心が自分ではなく「顧客」です。

例えば、コミュニケーション力が高い人は「商品が顧客に与えるメリットを伝えている」「専門用語を使わずわかりやすく商品説明をしている」など相手に伝わりやすい話ができている特徴があります。

顧客に「この人に話してよかった。また相談したい」と思わせることができていれば、コミュニケーション力が高いと言えるでしょう。

2.3大営業スキルを磨くコツ

1章で紹介した3大営業スキルですが、磨くために重要なポイントは「とにかく現場で実践すること」です。ただ、闇雲に実践しても効率よくスキルを磨くことは難しいでしょう。

そのためこの章では、3大営業スキルを磨くコツを紹介しますので、実践時の参考にしてみてください。

2-1.課題発見力を磨くコツ

課題発見力を磨くコツは以下の2つです。

2-1-1.顧客の発言から課題を探る癖をつける

課題発見力を身に付けるためにはまず、顧客の発言から課題を探る癖をつけましょう。

なぜなら顧客の発言には、本人が認識できていない課題が潜んでいる可能性があるからです。

例えば「社内データは全てローカルに保存している。」という顧客の発言を例とすると、発言だけを漠然と見ると何も問題は起こっていないため、課題だと認識できない場合があります。

しかし、発言の裏に隠れた課題を探ることで、災害が発生した際に社内データが消失するリスクが見えてきます。そして、リスクを顧客に伝えることで課題が浮き彫りになることに繋がります。

このように課題を発見するためには、まず顧客の発言から課題を探る癖をつけることが重要になります。

課題発見力を高める具体的な方法としては次の方法があります。

2-1-2.ロジックツリーで根本の課題を見つける

ロジックツリーとは課題をツリー状に分解して、どこに根本の課題があるかを導き出すフレームワークです。上述した顧客の発言から課題を探る具体的な方法として利用することをおすすめします。

例えば、顧客のA商品の売上が伸びない根本の課題を発見するためにロジックツリーを使う場合、上図のようなイメージになります。
今回の例では、売上が伸びない根本の課題は「新規顧客の獲得数が減少傾向」であることだと判明しました。
よって新規顧客の獲得を増やす方法として、営業代行や、営業パーソンの強化研修などの商品が提案できそうなことがわかります。

このようにロジックツリーは根本の課題を導き出し、最適な商品を提案するためにおすすめなフレームワークです。

2-2.ヒアリング力を磨くコツ

ヒアリング力を磨くコツは以下の2つです。

2-2-1.5W1Hを意識してヒアリングをする

「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の要素、5W1Hを意識してヒアリングすることで、顧客の状況を詳細にヒアリングできます。

5W1H全ての項目をヒアリングする必要はありませんが、顧客の要望をヒアリングする際は5W1Hを意識することが重要です。

なぜなら顧客の要望を詳細に知ることが、顧客に最適な商品の提案に繋がるからです。
例えばディーラーの営業では、「だれが」「なぜ」自動車の購入を検討しているかヒアリングできれば、顧客が求めている自動車の提案に繋がると想定できます。

具体的には、免許取り立ての18歳女性が毎日20キロの通勤で使用するため、自動車の購入を検討していることがヒアリングできれば、燃費のよい可愛らしいデザインの自動車を提案できるといったイメージです。

このように5W1Hを意識してヒアリングを行い、顧客の状況を理解することが、顧客に最適な商品の提案に繋がります。

そのため顧客の要望をヒアリングする際は、5W1Hを意識することをおすすめします。

2-2-2.クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分ける

状況に合わせてクローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分けると、聞き出したい情報をヒアリングしやすくなります。

相手の意思や方向性の確認はクローズドクエスチョン多くの情報を引き出したいときはオープンクエスチョンと使い分けていきましょう。

クローズドクエスチョンは「ハイ・イイエ」「AかBか」で答えられるタイプの質問で、相手の考えや事実を確認したい時に使います。例えば、お天気の話などは最たるもので「今日は良い天気ですね」「そうですね」でYESの答えが返ってきます。

または「ご希望のプランはAとBだったらどちらですか?」「私はAですね」など、相手の意思や方向性を確認したいときにも有効です。

一方、オープンクエスチョンは相手からより多くの情報を引き出したい時に使う質問の仕方です。例えば「今度の連休はどこかに旅行に行かれますか?」「どうしてそう思われましたか?」など、相手が自分で考えて自由に答えることで会話が成立します。

オープンクエスチョンは、相手から幅広い答えを引き出すことができます。

しかし自分の情報を公開することに抵抗がある人だと、嫌悪感を抱かれてしまう可能性があるため、使ってふさわしい相手か見極めることが重要になります。

2-3.コミュニケーション力を磨くコツ

コミュニケーション力を磨くコツは以下の2つです。

2-3-1.専門用語を使わずに話す

コツの1つ目は、相手の立場に立って話すことです。具体的には、専門用語を使わず相手がわかる言葉で話すようにしてみましょう。

プロが使う言葉、業者が使う言葉、カタカナの長い言葉、営業が身内で使っている言葉などは専門用語である可能性が高いです。自分にとっては慣れていてわかりやすい言葉であっても、顧客にとっては初めて聞く単語である可能性があります。よって気づかずに使っているとコミュニケーションの温度差が生まれてしまいます。

専門用語を使ってしまうと起きる弊害は「小難しいな」と思われて製品に興味を持ってもらえないだけでなく、顧客によっては「知識のない自分をバカにしてる」「わかりにくくて不親切な営業さんだ」などと思われて、営業するチャンスそのものを遠ざけてしまう可能性があります。

相手は自分よりも製品への知識が少なく、わからないことが沢山あるのだという前提で、わかりやすい言葉で丁寧に説明をしましょう。

具体的には、中学生でもわかるように、やさしい言葉を使って、噛み砕いて説明をするという配慮からはじめてみましょう。

2-3-2.商品が顧客に与えるベネフィットを説明する

顧客と話す時、商品の特長や利点をたくさん話すのではなく、その商品を使った時に顧客に起きる「良いこと」(ベネフィット)をお話しましょう。

ベネフィットとは、相手がその商品を使った時に受けられる「恩恵」や、その商品を手することで得られる「素敵な未来」と言ってもいいかもしれません。例えば、下の表のようにベネフィットを説明してみましょう。

例:大手化粧品会社の化粧品を新規導入してもらう場合

このようなイメージで、その商品を使用した結果、どんな「良いことが起きるのか」「どんな素敵な未来があるのか)(ベネフィット)をお伝えすると、結果的に製品の良さと特徴も十分に理解してもらえることでしょう。

3.優秀な営業パーソンが身につけている4つの習慣

ここでは優秀な営業パーソンが身につけているビジネスの習慣を4つ紹介します。どれもビジネス習慣としては目新しくはないのですが、その取り組み方に特徴があります。

3-1.最新の経済情報をこまめに仕入れている

優秀な営業パーソンは最新の経済情報をこまめに仕入れています。

なぜなら顧客に最新の経済情報を交えた話をすることで、信頼されるきっかけ作れるためです。

経済情報を仕入れるおすすめ方法は、日本経済新聞を読むことです。

日本経済新聞はほぼ毎日発刊され、自動車・機械、小売・外食、不動産など業種毎に経済情報が記載されています。そのため、自分の知りたい業界の最新の経済情報を仕入れる方法として適切だと考えられます。

また、日本経済新聞にはスマホ閲覧できる電子版と紙の宅配版がありますが、電子版がおすすめです。
電子版であれば、営業の移動中などスキマ時間に確認することができため、営業パーソンと相性がよいでしょう。

3-2.仕事のできる人を真似ている

どの世界でも、デキる人の真似をするのが上達への近道だということで、優秀な営業パーソン達は過去に優秀な先輩に同行させてもらい、現場でのノウハウを真似て営業スキルを上達させています。

その際真似をするのは、提案する内容、ヒアリングの仕方、クロージングなど、本で学ぶことが難しい部分が中心のようです。

この方法は心理学的にも科学的にも理にかなったことで「普通の生活をしている私たちが、人並みの適性のある技能にそう無理ではない練習量で、一人前のレベルに達しようとする過程」として実際に真似ることが上達の近道だと言われています。

【参照:岡本浩一「上達の法則―効率のよい努力を科学する」】

3-3.失敗を反省し改善をしている

優秀な営業パーソンたちは、自分の過去の失敗経験を冷徹に分析し、自分の弱みの克服に利用しています。失敗そのものに関して思い悩むことはせず「失敗をしたということは、行動をしたということ」と前向きに捉える傾向が共通しています。

具体的には「なぜ成約に至らなかったのか」の部分を分析し、自分にどのスキルが足りないのか、本来この時すべきことは何だったのか、など行動と結果との因果関係を見つけ、同じ失敗を繰り返さないためにはどうすべきかと改善を繰り返しています。

同じ失敗を二度としないように努力する結果、営業の精度が上がっていくというわけです。

心理学的にも失敗を糧にして自分の弱みを補完することは自己信頼を回復するために有効であることが証明されています。

【参照 池田浩 失敗に対する価値観の構造】

3-4.身だしなみを整えている

営業パーソン以前に社会人として基本的なことですが、優秀な営業パーソンほど身だしなみに気をつけています。端的に言うと、「誰から見ても絶対に嫌われない」を基準に身だしなみを整えています。

例えば、信頼感をイメージさせるブルーを基調とした服装にする、前髪を短くして、おでこをすっきり見せた清潔感のあるヘアスタイルにするなどです。

また、肌・爪なども清潔感が出るよう気を配り、体臭や口臭などにも人一倍気をつけています。
さらにはハンカチにきれいにアイロンをかける、靴に汚れを残さないことなども気を配っています。

ここまで気を使う理由は、優秀な営業パーソンほど第一印象が大切であることを体感しているからだと言われています。実際に人の第一印象は会った瞬間の3−5秒で決定し、その決定要素の視覚が55%であると実証されています。

【参照 日立ソリューションズ 好感度スタイル実践講座】

さらには、一度受けた印象はその後2時間とことん話し合わない限りは覆されないという研究データもあり、大事なワンチャンスである初対面の時に、良い第一印象を得ることの大切さを理解しているということでしょう。

【参照コーネル大学 トーマス・マン論文 最悪な第一印象を覆す秘密の方法(意訳)】

以上のことを総合すると、身だしなみを整え、最高の第一印象を与えることができれば、営業の最初の突破口が開かれることを優秀な営業パーソン達は先達の教えと、自らの経験からも熟知しているということでしょう。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は営業パーソンに必須の3大営業スキルとその磨き方、そして優秀な営業パーソンが身につけている4つの習慣を紹介しました。

営業パーソン必須の3大営業スキルは以下の3つです。

・課題発見力
・ヒアリング力
・コミュニケーション力

今回紹介した営業スキルを磨くコツを日々の営業活動に取り入れて、営業スキルをブラッシュアップして頂ければ幸いです。

横溝 龍太郎

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

本コラムは、ビジネスパーソンを「働くを、もっと楽しく」するためのアイディアの情報発信しています。
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