訪問看護の業務効率化|電子カルテを補完する訪問・移動・報告管理

更新日:2026年08月16日
投稿日:2026年08月16日

訪問看護ステーションでは、看護師やリハビリ職などが複数の利用者宅を訪問しながら、看護記録、主治医やケアマネジャーへの報告、予定変更、緊急対応など、さまざまな業務を行います。従業員10~50名程度のステーションでは、管理者自身も訪問を担当しながら、スタッフの予定や稼働状況を管理しているケースも少なくありません。

訪問看護向けの電子カルテやレセプトシステムを導入していても、「誰がどのエリアを訪問しているか」「移動や滞在にどれくらい時間がかかっているか」「急な訪問を誰に依頼できるか」「ステーション独自の報告が提出されているか」といった、訪問の前後まで把握しきれないことがあります。

本記事では、訪問看護の業務を整理したうえで、専用システムと訪問・行動管理ツールの役割の違い、既存の電子カルテを残したまま業務効率化を進める方法を解説します。

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INDEX

 

訪問看護ステーションで業務効率化が必要な理由

訪問看護は、利用者の療養生活を支えるため、医療処置、状態観察、服薬管理、リハビリテーション、家族への支援などを利用者宅で行うサービスです。利用者ごとに必要なケアや訪問頻度が異なり、主治医、ケアマネジャー、薬剤師、介護事業所などとの連携も必要になります。

一方、スタッフがステーションの外で働く時間が長いため、管理者は現場の状況を直接確認できません。予定、移動、看護記録、申し送り、緊急連絡を別々の方法で管理していると、確認や転記に時間がかかり、本来注力すべき看護やマネジメントの時間が圧迫されます。

業務効率化では、看護記録を電子化するだけでなく、訪問前の予定調整、訪問中の状況把握、訪問後の報告までを一つの業務の流れとして見直すことが重要です。

中小規模の訪問看護ステーションが抱えやすい4つの課題

1.訪問予定と移動時間を考慮した調整が難しい

訪問看護では、定期訪問に加えて、利用者の状態変化、退院直後の受け入れ、臨時訪問、スタッフの欠勤などにより予定が変わることがあります。同じ時間帯に複数の訪問が重なるなかで、看護師の経験や対応可能な処置、担当エリアを考慮して割り当てる必要があります。

カレンダーや予定一覧だけでは、訪問先同士の位置関係や移動時間を把握しにくいため、無理のある予定や長距離移動が発生する可能性があります。変更内容を電話や個別チャットで伝える運用では、最新の予定が分かりにくくなることもあります。

2.看護記録以外の報告や連絡が分散しやすい

訪問スタッフは、電子カルテへの看護記録だけでなく、利用者の状態変化、管理者への相談、インシデント・ヒヤリハット、物品の確認、他職種への連絡事項など、多くの情報を扱います。内容によって電話、チャット、紙、表計算ソフトを使い分けていると、必要な情報を探す手間が増えます。

また、同じ内容を複数のシステムへ入力する運用では、スタッフの負担が増え、報告の遅れや抜け漏れにもつながりかねません。

3.急な訪問依頼に対応できるスタッフを判断しにくい

利用者の状態変化や主治医からの指示により、当日の追加訪問が必要になることがあります。その際、管理者が各スタッフの訪問状況、現在のエリア、次の予定を把握できていないと、誰に依頼するのが適切か判断するために何度も連絡しなければなりません。

単に現在地を見るのではなく、勤務状況や予定と組み合わせて確認できることが、迅速な調整には重要です。

4.管理者がスタッフの負担を把握しにくい

訪問件数が同程度でも、担当エリア、移動距離、滞在時間、医療処置の内容によって負担は異なります。予定表や訪問件数だけでは見えない移動の偏りが、残業や疲労の一因になることもあります。

スタッフを監視することが目的ではありません。安全な訪問体制を整え、特定のスタッフに負担が集中していないかを振り返るために、必要な行動情報を適切な範囲で可視化することが大切です。

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訪問看護で利用される業務効率化ツールの種類

訪問看護向けのシステムには、それぞれ異なる役割があります。すべてを一つの製品で管理しようとするのではなく、解決したい課題に応じて組み合わせることが重要です。

訪問看護向け電子カルテ・レセプトシステム

訪問看護向けの専用システムは、利用者情報、訪問看護計画書、看護記録、訪問看護報告書、指示書の管理、医療保険・介護保険の請求など、訪問看護固有の業務を扱います。看護記録や請求業務を効率化する場合には、この専用システムが中心になります。

シフト・スケジュール管理ツール

スタッフの勤務、休暇、訪問予定などを管理します。電子カルテに予定管理機能が含まれている場合もあります。選定時には、スマートフォンで最新の予定を確認できるか、当日の変更を現場へ反映しやすいかを確認します。

チャット・多職種連携ツール

スタッフ間の申し送りや、医療・介護関係者との連絡に利用します。すばやく情報を共有できる一方、重要な内容が会話の中に埋もれないよう、看護記録や正式な報告書との役割を明確にする必要があります。

訪問・行動管理ツール

訪問・行動管理ツールは、地図上での訪問先管理、スタッフの活動状況、移動・滞在履歴、現場独自の報告などを扱います。電子カルテやレセプトの代わりではなく、ステーションの外で行われる活動を把握しやすくすることが主な役割です。

電子カルテと訪問・行動管理ツールはどう使い分ける?

両者は競合するとは限りません。電子カルテ・レセプトシステムを基幹システムとして残しながら、訪問の前後に残る管理課題を訪問・行動管理ツールで補う方法があります。

電子カルテ・専用システムに任せる業務

・利用者の基本情報や訪問看護計画の管理
・利用者の状態、実施した看護、医療処置などの正式な看護記録
・訪問看護報告書や指示書などの管理
・医療保険・介護保険の請求に関する処理
・医療・介護情報として必要なデータの保管

訪問・行動管理ツールで補完する業務

  • ・訪問先を地図上で確認し、訪問順や移動を検討する
  • ・スタッフの訪問、移動、滞在などの活動状況を把握する
  • ・ステーション独自の点検、物品、営業・連携活動などを報告する
  • ・当日の稼働状況を確認し、臨時訪問や予定変更に対応する
  • ・移動時間や担当エリアの偏りを振り返る

役割を明確にすれば、すでに定着している電子カルテを入れ替えずに、必要な部分から業務改善を始められます。重要なのは、同じ看護記録を二重入力する仕組みにしないことです。

cyzenが補完できる訪問看護の業務

cyzenは、スマートフォンと位置情報を活用して、ステーションの外で働くスタッフの活動を記録・共有するフィールドワーク管理ツールです。訪問看護向け電子カルテやレセプトシステムではありませんが、複数の訪問先を回る現場の予定、移動、訪問実績、独自報告を管理しやすくします。

cyzen-lp-top

出典:cyzen 公式サイト
https://www.cyzen.cloud/

訪問先と予定を地図で確認する

利用者宅、連携先の医療機関、居宅介護支援事業所などを「スポット」として登録し、地図上で確認できます。訪問予定も地図表示できるため、訪問先同士の位置関係を見ながら訪問順を検討したり、目的地までのルートを確認したりできます。

自動的に看護師の資格や医療処置の内容を考慮して最適なシフトを作る機能ではありませんが、移動を考慮した訪問計画を立てるための判断材料になります。

移動・訪問・滞在の履歴を把握する

GPSを利用してスタッフの移動経路を記録し、訪問先への訪問履歴や滞在時間を確認できます。予定と実際の活動を振り返ることで、移動時間が長いエリア、訪問間隔に余裕がない予定、特定スタッフへの負担の偏りなどを把握する手がかりになります。

看護記録とは別の独自報告をスマートフォンから提出する

cyzenの報告書は、ステーションの運用に合わせて入力項目を設定できます。チェック項目、文章、数値、写真などを組み合わせ、車両・物品の点検、インシデントの一次連絡、連携先への訪問、営業活動などの記録に活用できます。

利用者の診療・看護情報として保存すべき内容は電子カルテに記録し、cyzenには行動管理や業務改善に必要な情報を記録するなど、取り扱う情報の範囲を明確にすることが重要です。

スタッフの当日の状況を確認する

管理者は、メンバーの位置情報、勤務状況、当日の予定などを確認できます。臨時訪問や急な予定変更が発生した際に、各スタッフの状況を把握したうえで連絡しやすくなります。

位置情報を利用する際は、取得目的、取得時間、閲覧権限を明確にし、スタッフへ説明したうえで運用します。また、利用者の医療・介護情報を扱う場合は、ステーションの情報管理ルールに沿って、入力項目と閲覧権限を設計する必要があります。

直行直帰を支える

出退勤、訪問履歴、業務報告をスマートフォンから記録できれば、報告だけのためにステーションへ戻る必要を減らせる可能性があります。直行直帰を導入する場合も、勤務状況と必要な報告を確認する仕組みを整えることで、管理者とスタッフ双方の不安を抑えやすくなります。

地域連携・営業活動を可視化する

訪問看護ステーションでは、主治医、ケアマネジャー、病院の地域連携室などとの関係づくりも重要です。連携先を地図上で管理し、誰がいつ訪問したか、どのような相談や依頼があったかを記録すれば、地域連携活動の属人化を抑え、次回の対応につなげやすくなります。

この領域は看護記録・請求を中心とする専用システムでは管理対象にならない場合があり、cyzenが補完価値を出しやすい業務の一つです。

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cyzenが向いている訪問看護ステーション

次のようなステーションでは、cyzenを検討する価値があります。

・複数の訪問スタッフの予定や当日の状況を把握したい

・訪問件数が増え、移動時間や担当エリアの偏りが気になっている

・電子カルテは導入済みだが、移動・滞在・独自報告が別管理になっている

・臨時訪問を依頼できるスタッフの判断に時間がかかる

・電話や個別チャットによる状況確認を減らしたい

・直行直帰を進めたいが、勤怠や訪問実績の把握に不安がある

・居宅介護支援事業所や医療機関への連携活動を管理したい

 

一方、看護記録から医療保険・介護保険の請求までを一つの製品だけで完結させたい場合は、まず訪問看護向けの専用システムを検討する必要があります。cyzenは電子カルテの代替ではなく、既存システムでは管理しきれない訪問現場の活動を補完するツールとして位置付けるのが適切です。

導入前に確認したい6つのポイント

1.どの業務をcyzenで管理するか

最初からすべてをデジタル化しようとせず、訪問予定、移動・滞在履歴、独自報告、地域連携活動など、改善したい業務を絞ります。

2.電子カルテとの二重入力を避けられるか

正式な看護記録は電子カルテ、行動管理はcyzenというように役割を分けます。同じ利用者情報や看護内容を二重に入力する運用にならないか確認します。

3.現場スタッフが無理なく利用できるか

管理者だけで判断せず、看護師やリハビリ職にも実際に操作してもらいます。訪問の合間に予定確認や報告ができるか、緊急時の操作を妨げないかを確認します。

4.位置情報の運用ルールを決められるか

取得する目的、勤務時間外の扱い、閲覧できる役職、保存期間などを定め、スタッフへ説明します。位置情報を人事評価や監視目的と誤解されない運用が重要です。

5.医療・介護情報の取り扱いを整理できるか

cyzenに入力する情報の範囲、写真の扱い、閲覧権限、端末管理などを定めます。利用者の正式な看護記録として保存すべき情報は、電子カルテ側へ確実に記録します。

6.管理者が継続して活用できるか

管理画面を確認する担当者と頻度を決めます。取得した移動・訪問データを、担当エリアや予定の見直しにどのように使うかまで決めておくと、導入目的が曖昧になりません。

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無料トライアルで確認すべきこと

訪問エリア、スタッフ構成、電子カルテ、報告ルールはステーションごとに異なります。そのため、資料だけで判断するのではなく、無料トライアルで実際の業務に当てはめて確認することをおすすめします。

 

・訪問予定をスマートフォンで迷わず確認できるか

・地図表示が訪問順や担当エリアの検討に役立つか

・管理者がスタッフの状況を把握しやすいか

・電子カルテと併用しても二重入力が増えないか

・独自報告を短時間で入力できるか

・位置情報と医療・介護情報の運用ルールを説明しやすいか

 

まずは一つのチーム、一部の訪問エリア、地域連携活動など、範囲を限定して試す方法があります。現場スタッフと管理者の双方から意見を集めることで、自ステーションに適した運用を判断しやすくなります。

まとめ|電子カルテを残したまま「訪問の前後」を効率化する

訪問看護の業務効率化では、看護記録を電子化するだけでなく、訪問予定、移動・滞在、臨時訪問への対応、独自報告、スタッフの稼働状況まで含めて見直す必要があります。

看護記録やレセプトは訪問看護向け専用システムに任せ、cyzenで訪問現場の活動を補完すれば、現在の電子カルテを大きく変更せずに、管理者が現場の状況を把握しやすくなることが期待できます。

「現在の電子カルテと併用できるか確認したい」「どの業務をcyzenで管理すべきか分からない」という場合は、デモ・個別相談をご利用ください。現在の運用を伺い、cyzenで補完できる業務と、専用システムに残すべき業務を整理します。

訪問看護ステーション向けデモ・個別相談

既存の電子カルテはそのままに、訪問・移動・報告管理を改善できるかご相談いただけます。無料トライアルでは、実際の訪問予定や報告項目を使い、現場スタッフと管理者が無理なく利用できるかお試しください。


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