Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説

Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説

「Sales Tech(営業テック)」という言葉は知っているけれど、漠然とした知識しか無い」
「どのように企業に取り入れ、どういう効果が得られるのか具体的にはよく分からない」
「ネット上の「Sales Tech(営業テック)」についての他サイトを見たが、さっぱり意味が分からない」

このようにお悩みの方へ、この記事ではどこよりも「分かりやすく」、Sales Tech(営業テック)とは何なのか?を「機能別の7領域」に分けて説明します。
また、具体的にSales Tech(営業テック)にはどの様なアプリケーションがあるのかも紹介しています。

この記事をお読みになることで、「Sales Tech(営業テック)」とは結局何なのか、そして、この言葉がトレンドになっている背景を理解することができるでしょう。

「Sales Tech(営業テック)」とは

Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説

「Sales Tech(営業テック)」とは、「最先端のITを利用し、営業活動の効率化や企業活動全体の改善する方策、またそれに使われるシステムやアプリケーションそのもの」を指します。

近年、ITを既存産業と組み合わせ新たなイノベーションを作り出す潮流と共に「既存産業+Tech」の造語がいくつも現れています。

  • FinTech(フィンテック:financial+technology)
  • SportsTech(スポーテック:sports+technology)
  • EdTech(エドテック:education+technology)

などの言葉を見たことがある人も多いでしょう。
「Sales Tech(営業テック)」もこれらの一つと捉えることができます。

「ITを営業活動に取り入れることで、無駄を省き、顧客の欲しいサービスを適切に届け、更なる売り上げに繋げる」
つまり、営業活動全体を効率化するためのシステムが「sales tech(営業テック)」です。

「sales tech(営業テック)」の7領域を徹底解説

Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説

当画像は次のCB Insight社ページ内の画像を改変| Cold Call: 65+ Companies Transforming The Sales Tech Landscape

また、この7領域を大まかに分類すると、以下の3つのグループに分けることができます。

グループ1:営業活動全体のパフォーマンスを上げる3つの領域
グループ2:顧客へのサービス向上を図る3つの領域
グループ3:人材育成を支援する1つの領域

以下、各グループごとに順番に解説していきます。

営業活動全体のパフォーマンスを上げる3つの領域

この領域は、営業活動全体に関わるものです。
顧客の個人情報や購買履歴に関する情報の収集と分析、営業活動を通じた顧客との関わり方の最適化、新入社員・中途採用社員の育成システムや営業ノウハウの共有化など、広い範囲にわたってカバーしています。
具体的な内容を見ていきましょう。

①「セールス・イネーブルメント」:Sales Enablement & Acceleration

「セールス・イネーブルメント」は「組織を縦割りとは別に横割りにし、営業に関わる全ての部門で情報共有・連携を進め営業活動のパフォーマンスを強化し加速する」手法、そしてそれを管理運用するシステムです。

例えば、契約成立までの一連のプロセスを見直し、効率化するソフトウェアなどがあります。
また、既存のCRMシステムの使いやすさを向上させるため、人工知能(AI)を使用して今後の販売予測や顧客動向予測を立て、全体バランスを取りながら営業活動を加速させるものもあります。

情報が溢れる現在において、これまで通りの売り方ではものが売れなくなっていることはご存知でしょう。「営業成績を全体的に底上げする」ためには、営業担当部門だけでなくマーケティング、インサイドセールス、サポート、さらには営業職の人材育成まで、あらゆるセクションを繋がなければ結果が出せなくなっています。
あらゆる営業活動に関わるもの全てを統括管理し、最善の道を予測するのが「セールス・イネーブルメント」です。
継続的に営業成績を安定させ、加速させるための包括的システムと言えるでしょう。

【具体例】「Handbook」
  • 価格:共有サーバー 20000円/月〜(ユーザー数による)無料トライアルあり
  • 内容:セールスイネーブルメントツール
  • Web:https://handbook.jp/

②「顧客管理システム」:General CRM

現在すでに多くの企業で広く使われているのがこの「CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理または顧客管理)」と呼ばれるマネジメント手法です。この手法は「顧客の見える化」とも呼ばれます。
この記事をお読みの方には、すでに使っておられる方も多いでしょう。

集めた顧客の情報を収集・分析することでその顧客のニーズを判断し、将来的なことまで予測することができるのがCRMの最大のメリットです。

例えば顧客の過去の購買履歴に応じて異なるメルマガを配信するなど「誰に対しても同じコンテンツ」ではなく「個別にカスタマイズされたコンテンツ」を用意することで、効果的に顧客の購買意欲をつかむことが可能です。その情報分析・活用に役立つのがこの領域に属するアプリケーションやソフトウェアになります。

【具体例】「Salesforce.com」
  • 価格:開始価格 3000円〜
  • 内容:営業支援/カスタマーサポート/マーケティング/その他
  • Web:https://www.salesforce.com/jp/

③「データ分析と活用」:Intelligence and Analytics

収集した顧客のデータ分析とその活用を通じて売上の増加を目指します。

例えば、全ての顧客データを一元管理すると同時に、顧客一人一人の情報を「購入履歴」「連絡先」など属性別に分類・整理できるものがあります。それを元に、AIを利用して売上数値予測などに活用できます。
他には、営業担当者の会話フローをデータとして収集し「商談成立に結びついたときどのような言葉を使い、どの程度の間をとっているか」「声音はどのような音域か」などの情報を集めるものがあります。集約したデータは分析し、効果的な顧客とのコミュニケーションへ反映させることができます。

【具体例】「Lattice」(ラティスアトラス)

顧客へのサービス向上を図る3つの領域

この領域は、「顧客」とのやりとりに関わるものです。

「sales tech(営業テック)」におけるこの領域は「顧客とのやりとりの部分」にフォーカスした部分を主に担う、システムやアプリケーションを含むものです。具体的な内容を見ていきましょう。

④「カスタマーサポートの最適化」:Customer Support

カスタマーサービスと顧客満足度の向上に焦点を合わせ、顧客サービスプロセスを合理化します。

顧客が自社コンテンツへ流入してくる経路(SNS、チャット、メールフォーム、電話など)は多様化しています。
これに対し、あらゆる媒体を通じて寄せられる様々な意見や多種多様な質問を一元管理できるサービスがあります。一元管理することで、顧客がどの経路で問い合わせてきた場合でも似た質問や関連する情報と連携させられることが大きなメリットです。
これらのデータを分析し利用することでサポートサービスの改善が可能になります。

その他には、顧客との対面窓口になるカスタマーサポートサイトを簡単に最適化できるサービスがあります。

近年、顧客満足度の上昇は効率的な営業活動のためには必須であり、カスタマーサポートの重要性は増しています。
そのためこの領域における「sales tech(営業テック)」は今後ますます需要を増すと考えられます。

【具体例】「zendesk」
  • 価格:無料〜$89/1エージェントあたり・月額(別途サポートデスクの契約が必要)
  • 内容:クラウド型コールセンターソフトウェア/他
  • Web:https://www.zendesk.co.jp/

⑤「顧客対応の最適化」:Contact & Communication

顧客との直接のやりとりに焦点を当てた領域です。
コールセンターに代表される「音声による案内サービス」やメッセージングプラットフォームの開発運用など、顧客とのコミュニケーションの改善をAIを駆使した様々な方法で目指します。

例えば「AIによる営業アシスタントシステム」があります。
これは「資料をダウンロードする」「セミナーに申し込む」「webサイトのフォームから問い合わせする」などの方法で営業活動の最初期に接触してきた顧客へのメール送信作業を、AIが行うものです。コンタクトのあった顧客の情報は分類され、各営業担当者へと引き継がれます。
これまでは人間の担当者が行なっていた初期対応をAIに任せることで、営業マンは対面営業にしっかりと時間をかけることが可能になります。

【具体例】「Conversica」

⑥「顧客への「体験・体感価値」の提供」: Customer Experience

顧客が購入に至るプロセスに「体験・体感」という新たな価値を付与することで、売上の増加や収益の拡大を目指す領域です。
長期的には「市場における自社商品のブランディング」と「顧客ロイヤルティ(商品への信頼)の構築」、すなわち「顧客が自社商品やサービスを気に入り、ファンになり、また商品やサービスを購入してくれるリピーターとなること」を目的としています。

より良いサービスや商品を得ること、そしてその過程での企業との接点において「心地よい対応」「喜ばしい体験」を顧客は求めています。「体験」により与えられた「満足感」は、「商品・サービスの付加価値」として十分に他の競合商品との差別化要因となり得ます。
そのため、この領域に含まれる「顧客の体験や感情に焦点を当てた営業活動」が近年重視されています。

すぐに取りかかれる「顧客体験」の一例として、サイト訪問時の「仕掛け」が挙げられます。
チャットボットに親しみの持てるキャラクターを採用したり、顧客の誕生日に合わせて「誕生日おめでとう」のポップアップを出したりする「仕掛け」を作ることで、顧客は訪問サイトに「楽しさ、心地よさ」を感じ満足感を高めます。そして、そのサイトのリピーターになる可能性が上がるのです。

なおこの領域は、顧客管理(CRM)の延長線上・発展型「CXM:customer experience management(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)」としても注目されています。

【具体例】「Walk Me」
  • 価格:30日間無料トライアルあり。要問い合わせ
  • 内容:UX・ナビゲーション改善ツール/サイト上にポップアップや吹き出し状のバルーンを出せる
  • Web:https://www.walkme.com/

人材育成を支援する1つの領域

⑦「人材育成およびコーチング」:People Development & Coaching

営業担当者の「教育」「育成」を主に目的とした領域です。
社内における研修システムにソフトウェアやネットサービスを利用することにより、効率的に即戦力となる人材の育成支援ができます。

例えば近年、社員が戦力となるまでの援助のため、従来の新人研修とは別に「オンボーディング」と呼ばれる、継続的な社員教育プログラムが導入されるようになっています。このオンボーディングをシステム化した「sales tech(営業テック)」があります。
その他には、コーチングプログラムをAI利用により効率化できるものなどがあります。

このように、人材育成や長く勤めてもらう企業の土壌づくりにも「sales tech(営業テック)」は有効です。

【具体例】「BrandAcademy」
  • 価格:要見積もり(50席単位)
  • 内容:セールストレーニング・オンボーディング・カスタマーサポートなどの人材育成アプリ
  • Web:https://brandacademy.co/ja/

「sales tech(営業テック)」がトレンドの理由2つ

Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説
「sales tech(営業テック)」という言葉は近年頻繁に話題に上り、トレンドとなっています。ここでは簡単にその理由を2つ、解説します。

少子高齢化がもたらす働き方改革の潮流

「sales tech(営業テック)」は欧米で生まれたソリューションですが、現在の日本で急速に需要が広がっている理由の一つに、日本の少子高齢化と、それに伴う労働力の減少があげられます。
厚生労働省が推進する「働き方改革」の概要にもIT利用による仕事の合理化を推進する旨が述べられており、多くの企業がこれに具体的な対応策を打ち出しています。
引用元: 「「働き方改革」を進めましょう!」(厚生労働省リーフレット)
引用元: 「働き方改革と企業の取り組み ─働き方改革を生産性の向上に結び付けた先進例─」(2019年1月 日本銀行調査統計局資料 P18「4-3 IT を含むインフラの整備」)

限られたリソースで最大限の労働生産性を生み出すためIT、特にAIの利用は必要不可欠なものとなっており、「sales tech(営業テック)」の導入は必然の流れと言えます。

AIの発達による「分析」から「予測」へ

現代は膨大な情報がインターネット上に溢れています。近年のAI技術の発達により、それらの情報を効率よく取得し分類・分析することが可能になりました。現在はどの分野においても「AI」は様々に活用されています。

上記7領域の章で見た通り、従来は人間の営業マンの「経験」「勘」に頼っていた部分をAIに任せられるようになりました。収集したデータをAIが分析しロジカルに判断することで、受注予測・目標達成予測・顧客ニーズの予測・最適な顧客対応の予測までが可能になっています。
このような理由により、営業活動の効率化促進にAIを利用する流れは今後ますます加速すると考えられます。

「sales tech(営業テック)」 導入のポイント2つ

Sales Tech(営業テック)とは?機能別の7領域を徹底解説

ここまでで「sales tech(営業テック)」の7つの領域について詳しく紹介してきました。

「sales tech(営業テック)」導入に興味をお持ちの場合、以下で紹介する2つのポイントを参考にしていただきたいと思います。

自社営業活動の課題を明確にする

「sales tech(営業テック)」を導入する場合、最も大切なことは「「sales tech(営業テック)」で何ができるか」ではなく
「sales tech(営業テック)」で何をしたいか、どう改善したいか」
に焦点を絞ることです。

問題の内容と程度・改善にかかる時間・費用を明確にしないと「sales tech(営業テック)」を十分に活用することができず、元の状態(人力に頼る営業活動)に戻ってしまう恐れがあります。

「自社のどこに問題があり、どの領域で改善を図りたいのか」
これを明確にした上で導入しなければなりません。

SaaS型で小さく始めるのがおすすめSaaS型で小さく始めるのがおすすめ

「sales tech(営業テック)」を初めて導入する場合や手軽に始めたい場合はSaaS型からが有効です。
SaaS型はクラウド型のサービスで、買い切り型とは違い、低コストでお試し利用ができるからです。

実際、ここまで述べてきた「sales tech(営業テック)」のほとんどはカスタマイズや複雑なプログラムの知識がなくてもすぐに使えるSaaS型です。
導入に手間もかからず、万が一効果が出なかった場合もすぐに解約できます。

「sales tech(営業テック)」導入を迷っている方は、まずはSaaS型でコンパクトに始めるのがおすすめです。

まとめ

「sales tech(営業テック)」とは何か、を述べてきました。

「sales tech(営業テック)」の7領域と、それぞれのカテゴリでどんなことを目的に作られているか、どんな活用の場面があるかもお分かりいただけたと思います。

「sales tech(営業テック)」で何ができるか」ではなく「「sales tech(営業テック)」で何をしたいか、どう改善したいか」に焦点を絞ることが導入成功のポイントです。

ここで紹介したものはもちろん、他にも手軽に始められるツールがあるので、まずは試してみられてはいかがでしょうか。
「sales tech(営業テック)」の利用があなたの営業活動を今よりさらに進化させ、業績向上をもたらすことができたなら幸いです。

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

ヤマハ発動機株式会社においてブランドマネジメント、マーケティング、新規事業構築、事業企画、役員秘書などに携わる。『パスクル』プロジェクトリーダーとして、グッドデザイン賞受賞、シェア50%達成に貢献。    2016年にレッドフォックス入社。マーケティング、PRの責任者。 2018年に取締役COO就任。 グロービス経営大学院修了(MBA)成績優秀者(TOP5%)。

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