KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!

KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!

そもそもKPIって何でしょうか?
何をKPIにすれば、目標が達成できるのでしょうか?

会社存続のために企業のトップは、年頭に「今年度利益を1億円出そう」といった目標(KGI=Key Goal Indicator)を従業員に提示します。
一方、これを受けた従業員は、「1億円の利益」という目標を数値で計測できる要素(単価×顧客数×受注確度etc)まで分解します。
この数値がKPIと言われるものです。

ここではKPIの意味・重要性・効果、営業活動でのKPI、そしてKPIを達成するのに有効な手段とされるCRM/SFA等についてご紹介します。

1.KPIとは

KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!
KPIとは、Key Performance Indicatorの略称で、「重要業績評価指数」と訳されています。
KPIは、最終目標であるKGIを達成するために必要な要因を幾つか洗い出し、目標達成に向かって順調に進んでいるかを点検するために設ける中間指標で、具体的な数値で表したものです。

1-1.KPI設定に必要なこと

KPIを設定する際には、要因毎に過去の数値と比較し、分析し、必要な改善点を見つけ、客観的かつ論理的な数字を設定することが必要です。
また、定めたKPIが適切でない場合は見直し・修正することが大事です。そしてその期間は、週次、月次など短期間で、一方KGIは1年や3年といった長期間とされています。

このKPIは企業以外に行政でも採用されており、安倍晋三内閣は成長戦略を推進するため、2013年に策定した日本再興戦略で初めて政策目標としてKPIを使い、以後、地方自治体などでも使われ始めています。

1-2.KPIとKGIの違い

よく混同されがちなKPIとKGIという2つの指標ですが、これらは明確に定義が異なりますので注意しましょう。
どちらも定量的な数値を設定するという点では同じですが、設定目的が異なります。

KGIとはKey Goal Indicatorの略で、「経営目標達成指標」と訳されます。企業のビジネス活動において、”何をもって成果とするのか”を示したものとなります。
具体的には、企業が中期経営計画などで目指す「売上高〇億円」「利益率〇%」「市場シェア〇%」といった、一定期間での最終目標のことを指します。

KPIは1章の始めで説明した通り、最終目標であるKGIを達成するための中間数値指標です。
本来KPIとして取り扱うべき指標をKGIとして設定してしまうと、企業として間違った方向に進みかねません。
例えば、本来は「売上アップ」が目的であるのに、その手前である「営業の訪問件数」をKGIにしてしまうと、「売上増につながらない無駄な訪問」の数が増えてしまう、といった事態になってしまいます。
KGIとKPIを混同しないようにし、まず最初にKGIをしっかり吟味する必要があります。

2.KPIの設定方法

KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!

KPI設定に当たっては次の6項目を考慮する必要があります。

2-1.設定するべきKPI

KPIは、上に述べましたようにKGIを達成するために必要な要因の中間指標で、具体的に数値化されたものです。
これらは、業種によって異なり、また会社がおかれた位置、すなわち顧客が企業か、個人かによっても異なります。

そしてその数値は、実現可能であり、従業員にやる気の出る数値であることが必要です。余りに高い目標値を掲げても、従業員は初めから諦めの気持ちになり、チーム全体のモチベーションの低下に繋がるからです。

2-2.数値だけでは効果は薄い

数値だけを掲げても、成果を得ることが難しく、それ以外に「標準化」と「見える化」が必要です。
そのためには、次のことが必要です。

担当者を決めて、その責任を明確化する

作成する人、入力する人、チェックする人を決め、その責任を明確化することです、これをしないと誰かがやるだろうと他人を頼り、結局誰もやらなくなる可能性があります。

締め切りを明確にし、進捗状況を管理する

締め切り日を決めないと、いたずらに月日が経ち、いつまでたっても明確な結果が得られず、成果を得ることは難しいです。

仕事の手順や内容を記した業務手順書を作り、誰でもできるようにする

有休、介護休暇、産後休暇を取る人が出て、その人が担当者であれば、そこでKPIはストップします。このようなときにも誰でもできる手順書が必要です。
業務フローを細かく分解して手順書を作り、誰でもその手順書を見て業務を行えばKPI達成に繋がる、という状況が理想的です。

「見える化」をする

見える化と言う言葉が世に知れ渡ったのは、1998年ごろです。この言葉はその後いろいろな生産現場や、それ以外の業種、ビジネス、日常生活等さまざまのところで使われるようになっています。
見える化とは、情報全体を誰が見てもわかるように透明化することです。
例えば、グラフや表を用いることで、より直感的に業務フローが把握できます。

業務の流れがクリアになることで、問題点が見つかり、改善に役立ちます。KPIの見える化を実施するには後でご紹介しますCRM/SFAが有効です。

なおこの見える化と言う言葉は、日本第百科全書、人事労務用語辞典、デジタル大辞典等には説明がありますが、何故か有名な辞書広辞苑にはありません。

2-3.KGIを設定する

KGIとは、Key Goal Indicatorの略称で、「重要目標達成指標」と訳されています。企業などが達成すべき最終目標を抽象的な理念や目的のようなものではなく、定量的に表した指標・数値です。
例えば、「1年後の売上高を100億円にしよう」のように目的とするものを具体的な数値で表わしたものです。

営業でのKPI、KGI具体例として、KGIを「2年後の売上高を100億円にしよう」と定めたとき、KPIは「今年度の顧客訪問件数は500件とする、新顧客獲得数は50件とする、成約件数は20件とする」等が考えられます。
そしてこのKGIからKPIを決めるときに、CSFの考えが必要です。

CSFとは、Critical Success Factorの略称で、「主要成功要因」と訳されており、これは目標のKGIを達成するために最も影響がある要因を言います。
例えば、KGIを「2年後の売上高を100億円にしよう」としたときには、CSFとして「顧客数の増加」や「販売技術の向上」等が考えられます。そしてこれを受けてKPIの要因を考えるのです。
このように最終目標KGIを達成するためには、KGI、CSF、KPIを三位一体で考え・実行することが重要となります。

2-4.数値化できる営業活動の洗い出し

次に数値化できる項目の洗い出しが必要です。ここでは営業活動を例に述べさせていただきます。
「今日も頑張っていこう」とか、「お客さんに分かるよう説明してね」では、営業パーソンが業績を上げるのに効果がありません。
しかし、「顧客の訪問数を何件にしてね」とか、「月間の売り上げを何100万にする」とか、具体的にその目標を数値で示して、初めて目標とすることができ、頑張れるのです。

この他具体的に数値化できるKPI指標例として以下のものが考えられます。

*アポイントの取得数
*会社案内等の資料提出数
*見積依頼取得数もしくは送付数
*成約数
*代金回収率
*受注単価
*解約数
*クレーム数

2-5.営業パーソンが動かせるものを設定

KPIを設定する際は、営業パーソンの活動如何で決まる数字を設定する必要があります。
例えば、訪問件数は営業パーソンの努力で、成約率は営業技術で決まりますが、商品の利益率は会社が決めるもので営業パーソンの活動や努力では決まらないからです。

2-6.KPI数は必要最低限に

「KGIを確実に達成しよう」と思い、数多くKPIを設定すると、営業パーソンは混乱します。
そのため設定数は、営業パーソンが活動しやすく、管理しやすく、目標達成への意欲が湧くように必要最低限に止めることが必要です。
通常は3つくらいがいいでしょう。多くても5つまでにしておく方が現場の混乱が少なく、日常的に管理しやすいです。

KPI数を多くしすぎて現場の負担が増えてしまっては、本末転倒です。本当に重要なKPIを見極めることが大切です。

3.今から使える営業のKPI

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ここでは、営業活動において使えるKPI営業についてご紹介します。
以下の5つが挙げられます。

3-1.営業機会数

当然のことながら、営業成績を上げるためには、顧客と接する機会が必要です。
しかしここで言う機会は単に訪れた回数ではなく、客先が興味を示している、製品内容を聞いて頂いた、見積書を提出した等々将来の契約に繋がる機会で、その数を言います。

3-2.見込み客のCVR数

次に大事なことはCVR数(コンバージョン率)で、見込み客、すなわち将来成約する可能性のある客数に対する成約件数の割合です。
見込み客件数が100件で成約率が1%なら成約件数は1件です。これに対し、訪問件数が50件でも成約率が2%であれば成約件数は同じく1件です。
このように見込み客件数のみをKPIに設定し、CVR数を設定しないと、営業成績を正しく評価することになりません。

成約率をKPIにすることで、各営業パーソンのスキル向上にもつながります。

3-3.営業案件数

さらに各営業パーソンが担当する営業案件数も大事です。
営業案件数は各営業パーソンへの配分を均等にするのが基本かも知れませんが、経験年数や営業技術の差で件数を変えたり、または経験者と経験の浅い人を一組とし、その件数を決めることも一つの方法と思います。

それは、経験者が重要な局面を重点的に活動することによりCVR数が上がることになり、また経験の浅い人は経験者から営業のイロハを習い、いわゆるOJT教育を受け、これにより経験の浅い人の営業技術の向上に繋がるからです。

3-4.顧客単価

また、顧客単価もKPIに設定するのも有効です。
例えば、成約件数が同じであっても、粗利1万円の商品を10個売るのと、粗利50万円の商品を1個売るのとではその差が40万円と大きくなるからです。
粗利の高い製品・サービスを取り扱うことで営業活動の効率化にもつながります。

業務時間は限られていますので、顧客単価を上げることで時間当たりの売上を最大化させることができます。
ぜひKPIに組み込んでみましょう。

3-5.受注期間

客先を訪問し始めてから成約に至るまでの時間、受注期間も重要な要素です。
例えば、契約まで12ヶ月かかっていたところを11ヶ月で受注できれば、効率は約9%上り効果は大きいです。
話を少し逸れさせて頂きます。最近の我が国の労働生産性は、日本生産性本部の2017年度版によりますと、他国に比し低く、1990年前半からずっと先進7ケ国中最下位となっています。また会社で働く従業員の残業時間も他国に比し非常に多くなっています。これは、わが国、日本人の時間の重要性に対する意識の低さが原因の一つと考えられています。
これらのことから、KPIの一つとして受注期間を考えた方が良いでしょう。

4.KPI管理で目標達成を!押さえておくべき4ポイント

KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!
KPI管理を使って、目標を達成するうえで欠かせないポイントを4つ解説します。

4-1.KPI管理で従業員の行動パターンを見直す

設定されたKPIの値は、営業パーマンの行動、顧客の状況、競争相手の動き等によって変わり、一定ではありません。
その値の変化の状況を知り、その原因を分析・解析し、見直しを図り、場合によってはその値を適切なものに変更し、それに合わせて従業員の行動パターンの見直しを図ったりします。
KPI管理とは、このように目標としたKPIの値を得るために、いろんなことを検討したり、関係する事項を調整したり、必要な方法を執ることを言います。

4-2.KPI管理に「見える化」を

先に紹介しましたように、見える化によって、従業員が一目で現状のKPIを知ることができます。
ここから問題点が分かり、対策を考え、行動に移すことができるため、KPI管理には見える化が非常に大切です。

管理職だけでなく、従業員全体でKPIを見える化した方が、よりチームとして動きやすくなります。

4-3.KPI管理は継続的なPDCAを

先に述べましたようにKPIの値は変化します。
KPI管理の実施は、PDCA(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善)サイクルで行うことが必要です。そしてこれを1回で終わらせないで何回も続けて行うことが重要です。

4-4.KPI管理は全員で

KPI管理は、一人で行うものではなく、全員で行うことが必要です。得られるKPI値を従業員の全員で共有し、目的とする成果が得られるようにその気になって・前向きの気持ちで行うことが大切です。

全員でKPIを共有する際に重要なのは、KPIの数値が悪い人を批判するのではなく、数値が良い人を褒めるのが重要ということです。
KPI達成率が良い人にインセンティブを与えるのもいいでしょう。
逆に達成率が悪い人には怒るのではなく、何が原因で悪いのかしっかり聞き出して、改善に繋げることが重要です。

5.営業活動の見える化にはCRMとSFAを活用する

KPIとは?本当の意味や具体的な設定方法を分かりやすく解説!

KPI管理には営業活動の見える化が欠かせません。営業活動の見える化を目指すには、CRMとSFAを活用しましょう。

5-1.CRMとは

CRMとは、Customer Relationship Managementの略称で、「顧客関係管理」と訳されています。これは顧客の情報を収集・分析して、最適で効率的なアプローチを行い、自社の商品やサービスの競争力を高める経営手法です。具体的には、顧客と接する機会のあるすべての部門で顧客情報とコンタクト履歴を共有・管理し、それにより問い合わせやトラブルに対応でき、また顧客と密接でより良い関係が構築でき、顧客の満足度を上げることができます。

5-2.SFAとは

SFAとは、sales force automationの略称で、「営業支援システム」と訳されています。

企業でが使用している情報システムやソフトウェアがそれにあたり、営業活動を支援することで、業務の効率化がはかれます。

営業活動に関する既存顧客や見込顧客を記録・管理し、商談履歴や現在進んでいるプロジェクトの進捗状況、営業活動を通じて入手した重要な情報、アポイントメントや期限といったスケジュールなどを一覧にし、編集するものです。

5-3.CRM/SFAの導入効果

このようにCRMとSFAを組合せたCRM/SFAシステムができることは多岐に亘り、このシステム導入によって次のような効果が期待されます。

*顧客情報や営業情報を管理できる
*顧客満足度を向上できる
*ノウハウの蓄積・共有ができる
*営業活動を可視化・見える化できることにより営業効率がアップする
*営業力・組織力の向上や生産性向上が期待できる
*属人的でバラバラな営業プロセスを標準化できる
*部署内・部署間の情報共有がスムーズになる
*そして売上アップに繋がる

5-4.CRM/SFAの導入時の留意点

CRM/SFAシステムを導入して、扱いが難しい、良く分からないとかの声が聞かれます。このようなことにならないように、CRM/SFAの導入に当たっては次のことを留意されたら良いでしょう。

1.CRM/SFAシステム提供会社は多くあり、その機能はそれぞれで違う

CRM/SFAシステムを提供する会社(以下システム会社と略称します)が作るシステムは、インプットする内容・様式やアウトプットの内容・様式、インプットできる顧客情報等がそれぞれで違い、それぞれに特徴を有しています。

2.購入前にシステム会社から情報を得る

自分たちがシステムに期待すること(例えば、インプットの種類・数に対し、こんなことをアウトプットしたいとか、目標値と現在値の差の原因が分かるようにしたい等) を記載したRFIと呼ばれる情報提案依頼書を作ってシステム会社に示し、それに対する回答を得ましょう。
また、個人情報に対する機密情報の保持方法やシステム障害に対する対応、バックアップ体制を知ることも大切です。そして自分たちが使っているパソコンのOSを伝えることも必要でしょう。

3.実際のデータを使って実演し、良し悪しを比較する

候補先を数社に絞りこんだ後、それぞれのシステム会社の担当者に来て貰って、自分たちの実データをインプットし、そのアウトプットの状況を確認しましましょう。そこから簡単さ、便利さ、表示される内容等を知り、自分たちに最も適するシステム会社を選びましょう。

4.自分たちで独自の操作手順書を作る

システム会社から提供される操作手順書は、一般的に細かく・読みづらく・内容が多く・自分たちに必要でないものも記載されています。そして自分たちのメンバ―には、パソコンアレルギーの人がいるかもしれません。その人たちが簡単にインプットでき、知りたいデータが自由に・簡単に見れるようにしましょう。そのため自分たちの手作りの操作手順書を作りましょう。

6.まとめ

いかがでしたか?

これまで説明した通り、KPIの導入は企業における問題解決に有効な手段となります。
しかしこれを動かすのは従業員です。中には新しくシステムを導入するとき拒否反応を示す人がいるかもしれません。
最も重要なのは、「KPI導入は問題解決に有効ということを従業員にしっかり伝えておく」ということです。
そのために、導入前には、導入の意義、効果、必要とする作業、成功例、失敗例等々について十分な説明をしましょう。

KPI は目標達成に有効です。KPIシステムを一日も早く導入し、全従業員が積極的にそれを使い、それによって意識が向上し、職場の雰囲気が増し、そして目標が達成されることを期待しております。

横溝 龍太郎

この記事の監修者

横溝 龍太郎

レッドフォックス株式会社 COO 本コラムは、ビジネスパーソンを「働くを、もっと楽しく」するためのアイディアの情報発信しています。
ちょっとした、日々の仕事のヒントになれば幸いです。

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