組織を作るリーダーとしての役割と具体的な業務を解説します。必要なスキルとリーダーとして大切なことについてまとめました。
リーダーとは
リーダーとは「先頭となるもの」つまり仕事におけるリーダーとは組織やチームの先頭で先導、統率する立場のことを指します。
リーダーは何をする人?定義について
仕事においてリーダーは会社全体の目標を達成するために、チームのメンバーをまとめ、率いていく人です。戦略立案、チームメンバーに対しての指導、業務管理などを通して目標達成にむけた業務を行います。
組織によって業務範囲は様々ですが、メンバーと一緒に実務を行ったり、マネジメントを行うケースもあります。
マネージャーとリーダーの違い
組織によって業務範囲が異なるため、はっきりとした定義が難しく、混同しやすいのが「マネージャー」です。
マネージャー | リーダー |
組織をマネジメント(=管理) |
チームをリード(=先頭で引っ張る) -チームメンバーをまとめる -メンバーに合わせた目標設定 -具体的な業務指導や指示 |
マネージャーは管理する役割であることに対して、リーダーはチームのメンバーと一緒になって目標達成に向けて引っ張っていく役割です。
目標達成のためにメンバーと一緒に仕事をしたり、業務の進め方や目標を一緒に考えていくなど、マネージャーよりもメンバーに近い場所や目線で業務を行います。また、マネージャーとメンバーの間に立って両者の橋になる存在でもあり、仕事環境の整備や仕組み、ルールなどを改善するためにメンバーの意見をまとめ、マネージャーに提案を行う役割でもあります。
リーダーの役割と具体的な業務
リーダーの役割は目標達成に向けてチームを引っ張っていくことですが、そのために取り組む具体的な業務を紹介します。
リーダーの具体的な業務
②メンバーの育成や指導
③業務の管理
④環境や仕組みの整備
⑤マネジメント層とメンバーをつなぐ
①目標やKPIの設定
チームに設定された目標を達成するために、目標を細分化して個人別に目標設定や業務を割り振ります。
個人業務を設定することでメンバー1人1人に責任感を生まれ、チームでの目標達成に近づきます。メンバーの特性や業務の現状を的確に把握することも大事です。
②メンバーの育成や指導
リーダーは今後のリーダーを育成することも重要な業務の1つです。業務を通してメンバーのスキルアップを図るだけでなく、会社としてのビジョンや意義などもしっかりとメンバーに浸透させていくことが組織全体の成長と拡大につながります。
③業務の管理
目標の数値管理に加えて、進捗が良くない時のフォローや現状の分析を行います。また、環境や状況に応じた業務改善や、効果的な業務の進め方の仕組みを構築するなど、リーダーが行う業務管理の幅は広く常にチームをより良くしていく責任があります。
④環境や仕組みの整備
組織によって環境や仕組みはこれから作る段階、仕組みはあるが機能していない、過去を踏襲しているなど状況は様々ですが、働く環境や状況、メンバーも常に変化してくものです。今よりももっと成果を出すための方法を常に考えて整え続ける必要があります。
⑤マネジメント層とメンバーをつなぐ
リーダーは組織を管理する立場であるマネジャー、場合によっては他部署との情報連携をすることもあります。会社全体の方針や戦略、仕組みを作るマネジメント層とメンバーをつなぐ情報共有、調整を行う立場でもあるのです。
リーダーに必要なスキル
リーダーになるためには〇〇が必要!など絶対に必要なスキルや素養はありませんが、リーダーとしてチームを引っ張ることにおいて、役立つスキルや要素についてまとめました。
全てクリアすることは難しいですが、心がけや改善点として参考いしていただければと思います。
より良いリーダーを目指すために必要なスキル
・調整能力
・判断力
・責任感
・柔軟性
・公平性
コミュニケーション力
企業の働き方は変わっており、コミュニケーションのスタイルも多様化しています。デジタルツールを活用したコミュニケーションの活用や対面、非対面対応をどう取り入れるか、反応速度や質、伝え方などによってチームのパフォーマンスも大きく変化します。どのようなコミュニケーションの形であっても円滑で心地の良い意思疎通(=コミュニケーション)を心がけることはリーダーとして重要なポイントです。
調整能力
リーダーとしてチームを牽引する中で、他部署やマネジメント層のメンバーへの報告や協力要請などを行うこともあります。またメンバーの急な休みや退職が発生しても目標は達成しなくてはなりません。どんな状況であっても目標達成をするために円滑な調整や各所との折衝も必要とされるスキルです。
判断力
目標を達成するためにチームを引っ張っていくリーダーですが、目標を達成する方法は1つではなく、正解もありません。しかしその中で方法や方針、チームのルールをつくるなど判断の連続の中を先頭を歩いていくのがリーダーです。目標達成までのルート判断や時には方法を変えるなど、状況に合わせて的確かつ迅速に判断を行います。
責任感
目標達成が困難なとき、失敗した時などチームの責任はリーダーが持つという意識が必要です。メンバーの失敗はリーダーの責任として何か問題があった時でも冷静に今できる最善策を行い、他責にしないことはメンバー間の信頼関係の醸成に繋がります。
柔軟性
状況や環境は外部・内部にかかわらず変化し続けます。より良いチームにしていくために常に最善な方法を選択する必要があり、時にはメンバーの意見や外部の意見を取り入れながら、変え続けなくてはなりません。広く情報を収集したり意見を取り入れる柔軟性も大事なポイントです。
公平性
メンバーへの業務の割り振りや、評価など常に公平な視点で行うことはリーダーとして重要であり、話を聞く姿勢や対応にも気をつけなければなりません。リーダーの不公平な振る舞いはチームの信頼関係を破綻させ、離職にも繋がります。常に公平であることはリーダーとして心がけるべき大事なことです。
リーダーとして大切なこと
リーダーとして取り組むことやスキルなどについて述べましたが、リーダーとして大事なことは状況に応じて的確に行動をする柔軟性と広い視野を持つことが必要です。
組織のリーダーと言っても人それぞれ性格や今までの経験の違いや得意、不得意があるはずです。「〇〇な人はリーダーに向いている」「〇〇がないとリーダーではない」などリーダーとしての必須の素養やスキルはありません。メンバーの成長とともに、チームを目標達成に導く。そのために何をするべきか、何ができるかを常に考えて行動することが大切です。