「現場管理の仕事内容など、基本が知りたい!」
「現場管理の仕事はつらいって聞くけど、その理由って何だろう...」
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
工事現場における現場管理は非常に大変な仕事で、多岐にわたる仕事内容をこなす必要があります。
また、現場レベルの管理では様々な面で非効率が発生しています。比較的労働時間が多く仕事量も多い現場管理業務ですが、2024年の法改正で36協定の適用対象となり、早急な効率化への対応が求められています。
この記事では、現場管理とは何か、といった基本的な情報から、仕事内容や基本的なスキルなどをお伝えします。
INDEX
この記事を読むこと現場管理の基本とは何かわかり、効率的な現場管理の方法を知ることができます。是非本記事を参考にしていただけると幸いです。 簡単に現場管理を効率化したい方には「cyzen(サイゼン)」がおすすめです!
現場管理とは?施工管理との違いを解説
それではまず、現場管理とはなにか、施工管理とは違うのかについて解説していきます。
現場管理とは?
現場管理とは、作業現場で発生する業務の管理全体を指します。
現場には、建設や土木といった工事現場や、造園や設備保全といったメンテナンスも含まれます。こうした作業現場での安全管理や品質管理など、現場レベルで発生する業務のマネジメントを行います。
現場管理を行うことで工事を円滑に進めていくことができ、安定感のある仕事を行うことができます。
現場監督と施工管理の違いはほとんどない
現場監督と施工管理の違いは一般的にほとんどありません。
施工管理とは特に工事現場で働く人員の監督や仕事の管理を行う仕事です。主にスケジュールや資材の管理、安全管理などをメインに行っています。
現場監督も施工管理の仕事とほぼ同じことを行うため、この2つの仕事に差はほとんどありません。 企業によっては施工管理と現場監督で仕事を分担する事もありますが、違いはほぼないと言って良いでしょう。
現場管理の仕事内容とは?重要視される5大管理
この章では現場管理の具体的な仕事内容について解説していきます。 特に重要視される5大管理として、以下の業務が挙げられます。
- ①工数・スケジュール管理
- ②資源・リソース管理
- ③予算管理
- ④品質管理
- ⑤安全管理・危機管理
それでは順番に、詳しく見ていきましょう。
①工程管理・スケジュール管理
現場管理の業務の中に、工程管理があります。工程管理とは、あらかじめ決められた工期内に工事を完成させるため、効率的に工事が進むようにスケジュールを調整する事です。
工事などの現場では、工期内に完成させることがもっとも重要なことだとされています。これは納期が遅れると顧客との信頼関係がなくなり、将来的に大きな損害を生む可能性があるためです。そのためにも効率的な工事のスケジュールを組む必要があります。
具体的には工程管理表を作成し、1カ月・1週間の具体的なスケジュールを組んでいきます。工事が進む中でトラブルが発生した際は、全体の工程見直しをしつつ再度設定を行います。
進捗状況を把握しつつ、最適なスケジュールを組むのは現場管理を行うものにしかできません。工事にかかわる人全体の業務にかかわる部分でもありますし、工程・スケジュール管理は特に重要な仕事になります。
②資源・リソース管理
資源やリソースの管理も現場管理のうちの一つです。 資源管理とは、工事や作業に必要な資材・機材の調達、人的資源の調整を行う業務です。
具体的には資材や機材をどのタイミングで調達するか、作業に必要な人員をどのように割り当てるか、といった要素を工程管理表に則って決めていきます。無駄な人員や資材を投入することのないように気を付けつつ、日々の業務を進めていくのが資源管理です。
仮にトラブルが発生した際に、トラブルを解消するために必要な作業員・機材の配置を決めるのも現場管理の業務となります。
リソースの管理によって、より効率的な作業進行が期待できます。スケジュール管理と合わせて行いたい重要な業務です。
③予算管理
現場管理では予算管理の業務も発生します。予算管理とは工事で発生する経費を計算し、予算内に収まるように管理することを指します。
工事で発生する経費は、事前に予算を割り振るものもあれば、急なトラブルに対応するため追加で発生するものもあります。予算を大きく超えるとクライアントや会社への信用問題につながりますので、支出には気を付けるようにしましょう。
現場管理費とは?
現場管理費とは、工事現場の管理に際して発生する費用のことをさします。 具体的には以下の項目が現場管理費として計上されます。
- 労務管理費
- 租税公課
- 保険料
- 従業員給料手当
- 施工図など作成費
- 退職金
- 法定福利費
- 福利厚生費
- 事務用品費
- 通信交通費
- 補償費
ご覧のように、現場管理に関する費用の多くは現場管理費として計上されます。そのため、現場管理にかかった費用は正しく算出する必要があります。
現場管理費と一般管理費、共通仮設費の違い
現場管理費の他、共通仮設費や一般管理費等も工事の際に考慮すべき費用です。
一般管理費とは、現場ではなく本社や事業所内で発生する費用をさします。 広告宣伝費や調査研究費、公債費などがそれにあたります。
現場管理費は、工事現場で発生した費用なので、試用する物品がどちらに当たるかについてはしっかり区別する必要があります。
共通仮設費とは、工事現場に仮設し工事終了後に撤去する設備に関する費用です。 具体的には、測量などの準備費用や、工事施設に要する費用が該当します。
この三つの枠組みは間違えないように予算管理をするようにしましょう。
④品質管理
現場管理では品質管理も非常に重要になります。 品質管理とは、顧客の要望や法律で求められている品質を保つように管理する業務です。
スケジュール通り、予算通りに工事を進める事も重要ですが、それと同時に品質についても満足できるかについても確認しましょう。特に設計図や仕様書に記載された要件通りに寸法や強度を満たしているか、材料は大丈夫か、などの確認も重要です。
また法律で定められた試験方法での評価チェックや、施工記録の蓄積なども品質管理において重要になります。
⑤安全管理・危機管理
現場管理では、安全管理の意識を強く持つようにしましょう。 安全管理とは、工事現場での事故や労働災害を起こさない様に管理する業務です。
安全管理は、人命を守るために重要な業務です。様々な面で危険を未然に防ぐためのルールが設定されていますが、スピードを重視するあまりに作業員が守らず、事故につながるケースもあります。
作業員にルールの周知と遵守を徹底させることが現場管理での重要な業務になります。安全を守って作業に取り組ませることで、トラブルが発生する確率も抑えることができ、スムーズに工事を進めることができます。その点でも安全管理は必要な業務です。
現場管理で必要なその他の仕事とは?
現場管理では上記の5つの他にも多くの仕事があります。現場レベルの業務だけでなく、統率力やコミュニケーション力が問われる業務があることを知っておくとよいでしょう。
それでは具体的に、現場管理で必要なその他の仕事を2つ紹介いたします。
現場環境の雰囲気づくり
現場管理に従事する際、現場環境の雰囲気やモチベーションづくりも仕事の一つであると認識しましょう。
現場管理で重要なのは、実際に仕事を行う作業員がしっかり働いてくれるように管理することです。そのためには安全管理やリソース管理などの他に、作業員にとって働くやる気が生まれるような現場を作る必要があります。
作業員が不満に思っていることを把握し、その解消に努めることや、食事会などを開催して親睦を深めることなども現場管理の仕事になります。
上司・受注元への報告業務
現場管理では、上司や受注元の企業に対して報告を行う業務も存在します。 現場管理では週報や日報といった形で、工事の進捗状況や相談事項などを報告する必要があります。
業界によって、一つの現場に複数社がかかわっている事があります。その場合、情報共有が上手くいっていないと多くの人に影響を及ぼすことにつながります。情報伝達の不足によるミスを防ぐために、こういった報告業務は優先度を高くしておくことをお勧めします。
現場管理に必要なものとは?
現場管理の仕事に従事する際、担当する業務は非常に多岐に渡ります。 現場管理では、業務の幅の広さに応じて、それぞれの仕事をこなせるスキルが必要になります。
また、場合によっては特殊な知識が必要になる現場も存在します。その際、必要な資格の習得を求められることもあります。
ここでは現場管理に必要なスキルや資格について紹介します。
現場管理に必要なスキル
現場管理に必要なスキルは多くあります。 現場管理では実務だけでなく、上司や部下、現場作業員との関係構築・維持のために必要なマネジメントスキルが多くあります。具体的には以下の通りです。
- コミュニケーション力
- 統率力
- 計画実行力
- 危機管理能力
- 交渉力
- モチベーション管理能力
- トラブル対応力
現場管理に必要な資格
現場管理に従事する際は国家資格が必要になります。
現場監督として現場管理を行う際、主任技術者や監理技術者として職務にあたることになります。その際主任技術者になるための条件として、工事の内容にあった国家資格を取得する必要があります。
具体的には以下の通りです。
- 建築施工管理技士
- 土木施工管理技士
- 管工事施工管理技士
- 電気工事施工管理技士
- 電気通信工事施工管理技士
- 造園施工管理技士
- 建設機械施工技士
現場管理がきついと呼ばれる理由とは?
現場管理の仕事は「きつい」「つらい」という意見が多いです。 主な理由として以下があげられます。
- ①事務作業が多く、労働時間が多い
- ②未だに紙での管理が多い
- ③情報共有が大変
それではそれぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
①事務作業が多く、労働時間が多い
現場管理の仕事が大変な理由として、事務的な業務量の多さがあげられます。
前述の通り、営業管理では5大管理と呼ばれる業務があります。1つ1つが大変な業務であることに加え、事務的な作業が多く存在します。 例えば予算管理では、資材の原価や人件費などを管理する際に経理業務が発生しますし、スケジュール管理では工程表の作成といった事務作業が発生します。
今まで現場監督は36協定の適用除外業種であったため、休日出勤や長時間労働が当たり前に存在していました。建設業は2024年に36協定の適用対象となりますので、こういった労働時間の多さを解消するため、事務作業の効率化が求められています。
②未だに紙での管理が多い
現場管理の仕事は未だに紙での管理をすることが多く、仕事の量が多い要因となっています。現場監督は事務作業が多く、その中の多くは書類作成です。 作成する書類は具体的に以下などがあげられます。
- 1ヶ月、1週間ごとの工事計画表
- 工程管理表
- 写真台帳
- 日報
- 各種届出
- など
これらの書類を紙で管理する現場もいまだ多く存在しており、これらの作成についても時間が非常にかかります。こういった部分も現場管理が大変だと言われる原因になっております。
③情報共有が大変
現場管理の仕事では、情報共有も非常に大変です。 現場管理では複数の現場を掛け持ちする事があります。その際、現場がどうなっているか、予定通りに進んでいるかを把握するのは非常に大変です。メールで写真を送ってもらい、電話で指示を飛ばすなど、かなり遠回りな指示を行うことになります。 また工事の進捗を上司に報告する際も、電話や紙での報告は労働時間を増やす要因となります。
このように、現場管理は未だ効率的な働き方ができておらず、労働時間や作業量の多さが原因となっているケースが多く見受けられます。
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まとめ
いかがでしたか?
現場管理の仕事は幅広い為、それに応じて求められるスキルも資格も非常に多くなります。 また仕事量も労働時間も非常に多い大変な仕事ですが、工事が完成した際の達成感は非常に大きいという声もあります。
現場を効率化するにはcyzenなどのITツールを活用することをお勧めします。 2024年の法改正に向け、効率化を進めていきましょう!