スタートアップの取締役の私がオススメする チーム力アップ10の技術

スタートアップの取締役の私がオススメする チーム力アップ10の技術

チームの状態が良くない場合、あなたはどういう手順で、チーム力アップの準備を進め、実行していけば良いかイメージ出来ているでしょうか?

この記事を書いている私も、チーム内がギスギスし、大切な社員、チームメンバと不必要な摩擦や衝突を繰り返し、不甲斐ない想いや、悲しい思い、悔しい想いをした時のことを良く覚えています。

その際に驚いたのが、今迄では信じられないような問題がチーム内に次々と起き、判断を迫られ、結果的に最悪の決断あるいは、決断の先延ばしによって、チームの状況が益々悪化していったということです。

そのような毎日悪戦苦闘の状況で、部下から相談があるということで朝の会議室に部下から呼ばれました。
実は、彼は部下の中でも私が一番に信頼していました。その彼が開口一番私に伝えました。

「会社を辞めたいと思います。」

私がその理由を問うと、彼は言いました。

「自分でも何故辞めるのか良く判らないのですが、会社での自分の存在価値を感じないので、決断しました。」

私は、言葉を失いました。と同時に、「何故なんだ?どうして?」と理由を探しつつ、「○○さんが悪いのでは無いか?」、「○○さんの悪影響か?」など、他責思考の自分にも気づきました。

私がこの記事を書こうと思った理由は、皆様には私のような、悲しい、悔しい思いを体験して欲しく無かったからです。

この記事を読んだ方が、すぐに実践できる具体的に使える観点で記しましたので、今後のチームビルディングの際にぜひ参考にしていただければ幸いです。

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目次
1. そもそもチーム力とは何か?
1-1. チーム力の本質
1-2. チーム力アップの5ステップ
2. チーム力アップ10の技術
2-1.10の技術を紹介
3. まとめ


1. そもそもチーム力とは何か?

そもそもチームとグループは何が違うのでしょうか?
まずは、各々の言葉に対するWikipediaの定義を確認し、内容を摺り合わせていきましょう。

■チーム(wikiより)
チーム(英: team)は、共通の目的、達成すべき目標、そのためのやり方を共有し、連帯責任を果たせる補完的なスキルを備えた少人数の集合体を理想とすることがある。実際には、チームといっても目的、目標、やり方は指導者から与えられただけで、変更権がなく共有できていないことがある。

■グループ(wikiより)
作業部会、ワーキンググループ (Working Group)。

■チームとワーキング・グループの違い(wikiより)
ワーキング・グループの目的がメンバー個々の業績水準を底上げする場合がある。
成果は個人の成果の総和、またはそれ以下のことがある。目的が違えば、行動を打ち消し合うことがあるからである。
チームでは、他人の意見に耳を傾け、建設的に反応し、ときには他人の主張の疑わしき点も善意に解釈し、彼らの関心ごとや成功を認めるといった価値観が集約されたチーム・ワークが存在すると仮定する。
この仮定が成り立てば、成果は集合的作業成果による共同の貢献が含むため、グループのそれより大きくなるかもしれない。

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「グループ」と「チーム」の差ですが、一言で言えば個別最適が「グループ」、全体最適が「チーム」となると私は思っています。
少し余談になりますが、ラグビーの有名な「One for all, All for one」が「チーム」を表す端的な言葉です。
この記事を執筆時点では、ラグビー日本代表の活躍が目覚ましく、我々日本国民を感動の渦に巻き込んでいますね。「アイルランド」や「スコットランド」というワンランク上の強いチームに「チーム」一丸となってチャレンジし勝利という成果を出す。本当に素晴らしいことですね。

さて、話題を戻しますと、所謂、「一つの目的」に向かってチーム全員が役割を果たすことが重要だというメッセージがこの言葉には詰まっています。

あなたの会社は、「グループ」ですか?それとも「チーム」ですか?

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※画像参照:https://number.bunshun.jp/articles/-/840825

皆様如何でしょうか?
「グループ」と「チーム」の違いはイメージ出来ましたでしょうか?

この記事は、「チーム力」を考えた時に、ひとつの目的に向かって「チーム」の力をアップさせる方法となります。
次に、チーム力の本質について記します。

1-1. チーム力の本質

チーム力の本質の理解については、以下の質問に集約されます。

「現在、あなたのチームは、機能していますか?」

あなたのチームが機能しているかどうか、どのようにすればチームが機能するかについては、パトリック・レンシオーニの「あなたのチームは、機能していますか?」に詳しいですので以下の通り紹介致します。

このチームが機能する状態を一言で言い表すならば、チームがどのような状態であれば最高のパフォーマンスを出せるか理解していてかつ、その状態と比べて現在のチーム状況がどうかを把握することが重要だと言う事です。

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この「あなたのチームは、機能していますか?」では、「機能しないチーム」のフレームとして5段階の例を上げています。
まずは、単純に考えて、このフレームワークに書かれていることを反転させれば機能するチームとなります。

以下、ポイントを解説していきます。

5 結果への無関心

弱いチームは、結果にこだわりが無いということが様々な研究から判っています。
結果に拘りが無いから、結果が出ません。
例えば、フットボールにおいて勝利するという目的にチーム全体が拘らなければ、勝つことは難しいのは容易に想像できますね。
チームメンバの一人が、「得点は、○○さんが取ってくれるから、彼が得点できるかどうかに勝負は掛かっている。」と考えたなら、○○さんが欠場した時に、チームの危機を迎えることになります。

4 説明責任の回避

弱いチームは、説明責任を回避します。
説明責任とは、端的に言うならば、責任を背負っている人物が結果について、うまくいっているのか?あるいはうまくいっていないのかを、論理的に説明し、どうしたら結果を出すことができるのかについて、理解を促すように建設的に伝えることとなります。
例えば、説明責任を回避するケースでは、チームメンバーは、「言い訳」をします。言い訳とはつまり「他責」です。
自分で背負っている「自責」思考のメンバーであれば、説明責任を果たすことができます。

3 責任感の不足

弱いチームは、責任感がありません。
何故なら、タスクやプロジェクトを自分一人が背負っていないため、「誰かがやってくれるだろう。」、「彼がいるから、チームは大丈夫だ。」等という甘い期待がチームに産まれるからです。このような状況を「集団思考の罠」とも呼びます。

誰が何をいつまでにどうやるかという点に関して、絶対に期日を守ろうという意思や、期待以上のアウトプットを出そうなどという意欲が働かない限り、チームメンバ一人一人に責任感は産まれません。

2 衝突への恐怖

弱いチームは誰かの意見に流される傾向があります。
従って、不満を抱えながらも面倒な衝突を回避する傾向になります。

お互いの信頼が醸成されていない為、政治的な態度を取り易くなり、衝突を心理的に避ける傾向が行動様式として現れてきます。
喧々諤々な議論はお互い信頼があるから、実際に行うことができます。

1 信頼の欠如

信頼が欠如しているのが、最も弱いチームであり、この状態はチームの初期段階に多く見られる傾向にあります。
例えば、多くのドラマ等でも、一つの目的に向かっていたとしても、チームのライバル同士が当初は考え方の相違、手法の相違等でいがみ合いますが、自分の思考や、アイディアをお互いにぶつけ合った結果、収斂に向かうというストーリーがあります。

このように、本音で意見を言い合う関係を構築する空気、ムードをチーム内に植え付けていくこともリーダーは重要となります。

以上、チームの段階においてのリーダーシップ5段階のポイントについて説明をしました。自身のチームに当てはめて、自分たちのチームがどの状態か客観的に理解することに役立てると良いと思います。

このように「チーム力」の本質は、ひとつの目的に向かって、チーム一人一人のメンバーが役割を果たし、機能している状態になっているかどうかに掛かっていると私は考えています。
この状態が実現していれば、「チーム力」は本質的に高いと判断して良いでしょう。

「チーム力」が高い状態を創るために、チームにとって重要なことは、「目的」とそれを数字として図ることが出来る「目標」を設定し、チームメンバ一人一人がコミット出来る状態になっていることです。

次に、チーム力アップの5ステップについて見ていきましょう。

 

1-2. チーム力アップの5ステップ

次に、チーム力アップの5ステップについて記します。

私は、新しい働き方を創造する「cyzen」というSFA(営業支援システム)をお客様に提供しており、今まで1,300社以上の組織変革をサポートしてきました。

その中で、成功するお客様にはある一定の法則があることを見つけました。
この法則が、「チーム力」アップと密接に関わっていることが判っています。

成功するお客様は、以下の5ステップを段階ごとに進むことで成果を産み出しています。

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一つ一つの項目を解説していきましょう。

1.高い目標の設定

私は現在スタートアップで働いていますので、企業の目的、企業理念に従って高い成長目標が設定されます。
ここで「高い目標」の定義が重要になってきますが、高い目標設定をするためには、重要な3つのポイントがあります。

  1. 目標の高さと時間軸のバランスがいい
  2. 成功曲線は「指数関数」的な伸び方をする
  3. トップダウン型、ボトムアップ型の適切な方法を選択する


1.目標の高さと時間軸のバランス
下の図のように、目標の高さと、時間軸のバランスが良いのが、「高い目標」として適切な目標設定となると私は考えています。

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なお、目標としてここで前向きな方が犯しがちな間違いが、時間的に厳しい目標を創ってしまい、そのプレッシャーから、チームが疲弊してしまうというケースです。

2.成功曲線は、指数関数
成功曲線は、「指数関数的」な伸びになります。

例えば、芸能の世界では毎年新しい「スター」が産まれますが、我々一般人には、スターは急にブレイクしたように見えます。
しかしながら、ほとんどのケースは、実態として長い下積みの生活があって、実力が伴って来た結果、はずみがついて多くの人気を一気に得てブレイクするというパターンが成功パターンとなります。

従って、まずは正しく時間軸と目標の高さのバランスを取って「高い目標」を設定し、成功は指数関数的になると理解して高い目標を設定しましょう。


3.トップダウンか、ボトムアップか
最後にもう一つ、重要なポイントがあります。

この目標設定はトップダウン型とボトムアップ型に2つの設定の仕方がありますが、各々にメリット・デメリットがあります。

自分の組織に応じた方法で、目標設定を行う必要があります。

  トップダウン型 ボトムアップ型
メリット
  • 大きい目標設定になりやすい
  • 現実を顧みず、大胆な案が出ることがある
  • 現実的な目標になりやすい
  • 目標達成の可能性が高い
デメリット
  • 現場の理解を得づらい
  • 目標が大きすぎる危険性がある
  • 目標達成の可能性が低い傾向がある
  • トップの理解は得づらい
  • 現実的な目標達成を目指すため、大きな変革は起きない

 

2.結果への責任感

この項目は、上述の「1-1.チーム力の本質」でも説明していますね。
強いチームにおいては、チームの「目的」が明確でかつ、一人一人の役割が明確化されているため、結果に対する責任感が強くなります。

3.正しい計画

組織運営において、特に重要になってくるのが正しい計画です。
正しい計画の定義ですが、「実現可能性が高く、アクションレベルまで落とし込めていること」となります。

例えば、営業組織の場合は、「売上」=「訪問件数」×「受注率」×「顧客単価」のどの変数を改善するかがポイントとなります。

上述の式の中の変数において、今後3ヶ月で「訪問計画」を1件/日から3件/日に増やしたいとしましょう。
この場合、まずは3件/日を達成するための、流入数の確保、アポ率の確保、商談時間の確保が重要となってきます。
この場合例えば、以下のようなKPIが実現出来れば、3件/日の訪問件数を達成することができます。

流入数:10件/日
アポ率:30%
商談時間:1時間/件

このような状態になっていれば、流入数を10件/日にするためには、例えば問い合わせを増やすような紹介の依頼や、ターゲットリストへのアウトバウンドコールの見直しが出来るようになってきます。

4.計測

次に重要なことは、KPIを計測することです。

例えば、訪問件数を計測するためには以下のような方法が考えられます。

  • 営業社員に自ら報告してもらう
  • 上司が確認する仕組みを作る
  • 営業支援システム等のITの仕組みで計測する

手法は正しく計測出来れば、何でも良いのですが、最低限「間違った計測」をしないための「仕組み」を構築しなければなりません。

例えば、そもそも「訪問件数」が正しく計測されていなかったら、その後に続く「受注率」を正しく計測できなくなってしまい分析にブレが生じてしまうからです。

5.信頼関係

チーム内の信頼関係が重要となります。
例えば、JMACの調べによると、日本のセールスパーソンは勤務時間の54%を書類作成と会議に当てています。

teamwork06

何故このような結果になっているかと申しますと、上司と部下の信頼関係が無いために、上司が部下に報告を求め、報告書作成や営業会議などの情報を共有するための会議に多くの時間が割かれてしまっているからです。

このように、信頼関係が薄いことによって、営業パーソンのコアタイムである「商談時間」が減ってしまい、結果掲げていた目標も達成出来ないといった負のサイクルに入ってしまうケースが多くなります。



以上、チーム力アップの5ステップを見てきましたが、如何でしょうか?
チーム力アップの成功イメージをつけていただき、つまずき安いポイントをここでは理解して頂ければと思います。

次に、チーム力をアップさせるための技術について解説したい思います。

2. チーム力アップ10の技術

さて、今迄チーム力に関する座学について、解説してきましたが、いよいよ実践編となります。

チーム力アップのための、道筋は様々ありますが、原理原則を抑えつつ、チーム力アップについて解説したいと思います。

この解説では、一般常識とはかなり違うことも記されていると思いますが、私が1,300社の成功事例を見て来て、かつ自分自身でも実践してきたノウハウが詰まっております。

是非、参考にして「チーム力アップ」の成果を掴んで下さい。

2-1.チーム力アップのための10の技術

■技術1 チーム&個人の各々の成功と幸福を満たすゴール設定をする!

  • チームメンバの仕事とプライベート両方に関心を持つ。
  • ワークライフバランスは幻想。ライフの中に、ワークがある。

なぜ、仕事で結成されたチームなのに成功と幸福を満たす必要があるのでしょうか?
余談ですが、私には人生における優先順位がありますので、参考までご紹介します。

第1優先:自分の健康
第2優先:家族の健康・幸福
第3優先:仕事の成功・幸福

理由は、シンプルです。
第1に自分の健康が満たされなければ、家族も幸せに出来ない(介護等の負担を家族に掛けることになる)、健康で無ければ、仕事も出来なくなるからです。
第2に、家族の健康・幸福が満たされなければ、同じように、家族の介護や、家族との人間関係の悩みにより、仕事に集中出来なくなるからです。

上述のように私は考えていますが、世の中には様々な考えがあり、その考え方や、文化、経験、価値観、哲学が仕事に表れていることが多いため、仕事で判断や決断を迫られた時に、なぜチームメンバがそのように行動するのか?背景を知る事は非常に重要ですので、是非チームメンバ内でどんな価値観なのか共有することをお勧めします。

■技術2 プロセスにコミットするのでは無く、成果にコミットする!

  • 成果をチームにコミットする
  • チームには成果に対するフィードバックをして改善する
  • コミットをチームメンバーで共有する

チーム力アップのために、なぜ成果にコミットする必要があるのでしょうか?

ロバート・B・チャルディーニ「影響力の武器」には、コミットメントと一貫性という行動心理について触れています。

端的に言えば、コミットをした人は、コミットメントを守ろうとして、発言、行動に一貫性を持たせようとするということです。

このような話をすると、良く「私はチームメンバだから、コミットをしても影響力がありません。」と仰る方がいます。

コミットメントに、ポジションは関係無いと私は考えています。あなたが、リーダーでも、スタッフでも、外注スタッフや契約社員でも関係ありません。
そのプロジェクトを成功させたいという強い決意があれば、ポジションは本来関係無いのです。

何故なら、例えあなたがスタッフだとしても、あなたの強い決意を見て反応する同僚や上司はいます。
その反応がポジティブだとしても、ネガティブだとしても、あなたが誰よりも決意を持ってプロジェクトに取り組めば、あなた自身の行動が変わり、成功するまでにあらゆる手法を尽くすことでしょう。

ちなみに、私は事業数字の達成責任がありますが、予算達成が体制的にも、パイプライン的にも危機的な状況で、必ずデリバリーしなければならない数字に対してコミットしてその結果、それ以上の成果を出した経験もあります。その経験上言えることは、コミットすることで、行動が変わってくるということです!

岡本太郎さんの著名な著書「自分の中に毒を持て」にある言葉を私は実践しています。


「怖かったらこわいほど、逆にそこに飛び込むんだ。」


■技術3 仲良しチームにしない!

  • 仲良しになることによって、やるべきことができない
  • 仲良しになる前に、成果を出さなければチームは解散

私は仕事の関係上、様々な経営者や、部長、課長やチームリーダーの方にお会いすることが多いのですが、いわゆる会社の状況を「モチベーション」という言葉で表す時に、以下のような声を聞きます。

「うちの会社はチームのモチベーションが高い。何故なら、飲みニケーションが活発で仲が良いから。」

「チームのムードは非常にいいです。コミニケーションも活発だし、いろいろなクラブ活動も盛んです。モチベーションは問題無いと思う。」


「弊社は会社の理念が社員に浸透していて、本当に会社の仕事にやりがいを感じている社員が集まっているので、非常にモチベーションが高い集団です」


このような会社が、全て素晴らしい成果を出していれば良いと思いますが、私が見て来たクライアントの会社の傾向を見ますと、成果が出て成長している企業は、「緊張感」が漂っている傾向にあると思っています。
緊張感とは何か?というと成果に対する意識の高さです。つまり、社員の発言や、会社に貼られている壁紙などに必ず、見える形になって表れています。

よって、チーム力アップの観点で意識するべきは、仲良くなる前に「成果」を出すということです。
人間は、楽しみの欲求も強いので、ぎしぎしした強いプレッシャーより、横の繋がり、心地よさを求める傾向にあります。

しかし、高い成果をチームで出すためにはプレッシャーは当然かかります。このプレッシャーを楽しみ、成果を出すことで、チーム力はアップします。

まずは、成果を出すことに集中しましょう。

■技術4 超上機嫌に過ごす。

  • 言いづらいことも上機嫌に指摘することで受け入れやすくなる
  • チーム力アップには、「気」の良さが重要

チーム力アップをするのに、仲良くしてはいけないということで、ではどう振る舞えば良いのか?となります。
答えは、「上機嫌」に振る舞うとなります。齋藤 孝(2005)上機嫌の作法には以下のポイントが記されています。

  • 上機嫌力があるということは、人間としてのレベルが相当高い
  • 不機嫌にしていいのは、赤ん坊か天才だけ
  • 上機嫌はバカ、不機嫌は知的という誤解
  • 不機嫌にしていると、周囲が気遣いをみせてくれるのは、社会性がある成熟している大人として見られていないと気づかなくてはなりません
  • ギリシャ、ローマにあっては、すべての芸術は力強く、健康だったが、近代ロマン主義は、必要以上に自分の病的な部分をみせ、深さをみせているが、それは深さではなく、ただ健康さが足りないだけだと、ゲーテは言っている
  • 上機嫌な人は、プロ意識が高い人、不機嫌な人はただの素人
  • 40代を超えてくると、自分の威厳やプライドによって、不機嫌そうに振る舞うようになってくる、特に男性要注意
  • 40代男性は、上機嫌にしていて、普通。超上機嫌にして、やっと上機嫌

チームメンバに、不機嫌な人がいるようでしたら、要注意です。プロは隙を見せず、上機嫌をもっと、もっと続けなくてはなりません。
「素人」と一緒に仕事するということは、自分が「素人」ということですので、明らかに許せない状況です。そのような人がチームにいたら、「不機嫌にしている人は素人だと、斎藤孝先生の本に書いてあるよ」と笑顔で言ってあげましょう。そのように素早く対処することで、チーム力、良い「気」が流れアップしていきますよ。

人気、元気、本気。
チームの「気」の流れを良くすることで、チーム力アップに繋がります。

■技術5 最短で成果を出す!

  • 成果を出すことに集中する
  • 成果を出し易いターゲットをつくり、成果を出す

「low-hanging fruit」

この有名な言葉は、ビジネス上の意味としては、大した努力をしなくても掴める成果、成功となります。
チーム力アップには、まさに成果、成功が必要ですが、なかなか成果は出ない。成功は、上述のとおり指数関数的だとわかっていても、チームとして成果が出ないとチーム力は徐々に下がっていきます。

そこで、一番最短で掴める成果を見定め、確実に掴むということが重要になります。
チームの成果を以下のように分解して、あなたのチームのlow-hanging fruitを見つけて、最短で成果を出しましょう!

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このことで、必ずチームが活気づき、チーム力アップを実感できます。

■技術6 見える化しよう、シェアしよう!

  • チームメンバで誰が何をやっているかわからないと不信感に繋がる
  • 全てをシェア、見える化することでチーム力アップになる
  • チーム力が低いチームは、信頼感が無いということは、1-1. チーム力の本質で述べた通りです。

 

チーム力アップに必要なことは、常に見える化、シェアをすることで信頼関係を作るということになります。どんどん、状況、数字、成果をシェアしましょう。
ここで、重要なことは、「失敗」もシェアするということです。
誰でも、良くみせたい気持ちはありますが、一方で、完璧な人間などいませんから、あなたの「弱み」を見せていきましょう。そのことで、以下のような「補完関係」の関係性をチーム内に作ることができます。

teamwork08チーム力アップのために、是非自分の「弱み」も積極的にさらけ出していきましょう。

 

■技術7 目的論で考え、行動する!

  • うまくいかない場合、原因を考えるのを辞める
  • 目的を考え、目的を達成するための未来を実現するために出来ることを考え、行動する

例えば、チームで困ったことが起きたとしましょう。
この場合、アドラー心理学では、ユング・フロイトの原因論で、原因を突き止めて解決する手法を導くのではなく、この困ったことが無くなったとして、仕事で達成したい目的、未来がより良くなるにはどうするのか?を考えます。

例えば、チームリーダーにAさんという、パワーハラスメントを行っているメンバーがいたとしましょう。
ユング・フロイト理論で考えると、なぜAさんがパワハラになるのか、原因を考えます。その人の生い立ちから、性格や、最近あった事象など、原因を突き止めた上で、対応策を考え、Aさんの改善を促すアプローチになります。

一方でアドラーは、Aさんがパワハラである目的、それによって創り出したい未来について考えます。実は、Aさんは、チームリーダーとして、過去の成功体験が通用せず、うまく行かない状況に焦り、チームから尊敬を得られないことに焦って「パワハラ」という手法を選択しているのかもしれません。

それをリーダーという肩書きを誇示することで、チームの尊敬が欲しいことが目的で、パワハラという行動(手法)を取っているのかもしれません。

この場合は、例えばチームメンバの選択として、Aさんを尊敬することを前提に、チームで成功するためには、良く話合い、交渉し、リーダーを交代するなどの意思決定がチームにとってもAさんにとっても最善策になる可能性があります。

このように、あくまで目的思考でチームを推進することでチーム力アップに繋がります。

■技術8 チームメンバーにエンパワーメントし、マネジメントをする!

  • 権限委譲はするが、丸投げはしない
  • 成果をマネジメントする

一般的には、部下やメンバーに自由を与え、コーチングをし、良き相談相手になることが紹介されていますが、大企業や一流会社ではこのようなマネジメント手法で良いかと思います。私も大企業におりましたので、このような権限委譲によるメリットもわかります。

デービッド アトキンソン(2019)「日本人の勝算」によると、従業員数250人以上の企業で働くアメリカ人労働者比率が、49.8%に対して、日本は12.9%という試算があり、このことによって、日本の全体の生産性を押し下げているという主張もあります。

スタートアップや、中小企業では、大企業に比べ高学歴な人材や高いキャリア実績のある中途人材を採用すること自体にハードルがあるのは一般的な事実です。
所謂、優秀で自走できる理想的な社員で無い人材をいかに、ドライブさせるかが我々スタートアップや中小企業では必要だと私は信じています。

その前提の上で、チームメンバに役割と行動計画を与え、責任を持たせた上で、成果については細かく数字のチェックをし、成果が出ている理由、または成果が出ていない理由をチーム内で確認し、成果を出す為に徹底的に行動することが必要だと私は考えます。

人間は易きに流されます。チームメンバーに責任、成果をエンパワーメントという名の丸投げにせず、成果に対して個人ベースで見える化し、成果を追っていきましょう。

■技術9 成果が出ない人材に時間を使わない、早く退出させる

  • 成果が出ない人材を不必要に手助けしない
  • 成果が出ない人材の自尊心を傷つけるコミュニケーション等もしない
  • 成果が出ない人材は、深層心理的には成果を出したく無いのだと認識する

一般的には、成果が出ない人材に対して、どうやって成果を出せるようにするか、コーチング手法や1on1など時間を掛けてマネジメントをするケースが多いと思います。

しかしながら、成果が出ない人材は、究極的に言えば、成果を出したく無いから成果が出ないので、この改善に原因を調べて、改善策を考えるという多大な労力を掛け、結果として限られた貴重な時間を浪費してしまうことは、余裕のある会社以外ではナンセンスです。

では成果を出す為に、どうやったら良いのか?

例えば、成果が出ないBさん本人に改善策を考えさせ、いつまでに達成出来なかったら、部署移動するなど期限を決めて、コミットメントをチームで共有し、対応することが重要です。

チームメンバは、皆Bさんがどのように変わるのか見ていますし、今迄と違い一生懸命取り組む姿や問題点が見えてくれば、サポートできることがあれば支援するようになります。

万が一期限内にBさんの成果が出ない場合は、チームを退出するという選択を取ります。
これは、決定をずるずると先延ばしするよりも、チームの為、Bさんの為にとって素晴らしい決断となると私は信じています。

我々ビジネスパーソンの平等な資源の一つに「時間」があります。決断することで、この「時間」を成果が出ないという無駄な時間から、未来へのチャンスに向けた有効な時間に切り替えることが出来ます。
Bさんにとっては、自分の適正がわかったので、ほかの可能性に挑戦するという時間の使い方が出来るからです。

もっとも悪い選択肢は、決断の先送りです。決断を遅くすることによって、Bさんも年を積み重ねていきますので、一般的に年齢があがることは、他のチームに移る時、転職等に、不利に働きます。

■技術10 フィードバックは素早く細目に行う。

  • 素早くポジティブなフィードバックを与えることでチームが活気づく
  • フィードバックの回数を増やすことで、質に転嫁する

フロー理論で有名な心理学者のミハイ・チクセントミハイはフローが起こる原因を以下のように定義しています。

  1. ルールが明白であること
  2. フィードバックが即座にあること
  3. 取り組んでいる課題が自分の実力より少しハイレベルであること


このように、フロー状態に入るためにも、フィードバックの素早さが重要となって来ます。
なお、企業において一般的にインセンティブとして利用されているのは、「賞与」ですが、半年に一度の賞与よりも、素早く60秒以内に褒められるほうが効果的だということが行動分析学の分野で判明しています。

 

3. まとめ

スタートアップの取締役の私がすべてのビジネスパーソンにおすすめする チーム力アップ10の技術は、日々様々な業界・業種の経営者、部長、課長、担当者様の改善を担う私が、自身の会社で実際に取り組んで来て、成果が出た内容ですので、汎用性、再現性が高いスキルです。

10の技術を振り返りましょう!

■技術1 チーム&個人の各々の成功と幸福を満たすゴール設定をする!
■技術2 プロセスにコミットするのでは無く、成果にコミットする!
■技術3 仲良しチームにしない!
■技術4 超上機嫌に過ごす。
■技術5 最短で成果を出す!
■技術6 見える化しよう、シェアしよう!
■技術7 目的論で考え、行動する!
■技術8 チームメンバにエンパワメントし、マネジメントをする!
■技術9 成果が出ない人材に時間を使わない、早く退出させる
■技術10 フィードバックは素早く細目に行う。

チーム力アップに影響力が高いのは、リーダーであることに疑いはありませんが、リーダー以外の方でも、「リーダーシップ」は発揮できます。

成果に向かって貪欲に突き進むことで、チーム力はアップしますが、一方でチーム力アップにゴールはありません。

「スタートアップの取締役の私がすべてのビジネスパーソンにおすすめする チーム力アップ10の技術」を実践された皆様からの成功のレポートを、私は楽しみにしています。

<参考文献>
■ パトリック・レンシオーニ(2003)「あなたのチームは、機能していますか?」
■ 石原 明(2007)「成功曲線」を描こう。夢をかなえる仕事のヒント
■ ロバート・B・チャルディーニ(2014)「影響力の武器【第三版】」
■ 岸見一郎(2013)嫌われる勇気—自己啓発の源流「アドラー」の教え
■ デービッド アトキンソン(2019)日本人の勝算
■ 岡本太郎(2017)自分の中に毒を持て<新装版>
■ 齋藤 孝(2005)上機嫌の作法

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

この記事の監修者

横溝 龍太郎 レッドフォックス株式会社 COO

ヤマハ発動機株式会社においてブランドマネジメント、マーケティング、新規事業構築、事業企画、役員秘書などに携わる。『パスクル』プロジェクトリーダーとして、グッドデザイン賞受賞、シェア50%達成に貢献。    2016年にレッドフォックス入社。マーケティング、PRの責任者。 2018年に取締役COO就任。 グロービス経営大学院修了(MBA)成績優秀者(TOP5%)。

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