株式会社大勇フリーズは、1980年に創業。断水や水抜きなどの手間をかけずに配管工事が行える凍結工法を得意とする管工事の専門会社です。年間4000件以上の工事実績があり、24時間365日、緊急対応にも迅速に駆けつけられる万全の体制を整えています。
今回は同社の営業活動の見える化・効率化を目的にcyzenを導入し、訪問件数が倍増した実績をご紹介します。
取締役 営業本部長 海沼 潤様にお話を伺いました。
導入前の課題
以前はそもそも営業マンの日報システムがありませんでした。
営業担当は自分のエリアに関する情報は把握しているものの、会社全体で見ると各営業マンの動き、得てきた情報などをリアルタイムで可視化できず、「今担当者がどこに行って、どういう活動をしているか」が全くわからない状況が続いていました。
また、顧客の位置情報を管理する方法にも課題がありました。
以前から顧客管理ツールとして使用していたKintoneでは情報の蓄積ができる一方、位置情報の管理が弱く、そこを補うためGoogleマップにリストを読み込ませて使用していました。そうなると結局使うものがいろいろ複数になってしまい、情報の確認にも手間がかかってしまうことが社内の問題として挙げられていました。
導入の決め手
ITツール自体は展示会などにも足を運んで探していましたが、「ちょうどいい」製品はなかなか見つかりませんでした。専用のマッピングシステムですと機能過多なものが多く、使いこなせる人がいないのではないかという懸念がありました。
いい塩梅のものが見当たらない折、たまたまcyzenを見させていただく機会があり、うちにフィットした製品だと感じました。
導入するに至った決め手の部分として、先ほどの位置情報に関する管理ができることがポイントでした。
基本は役所などを営業マンが訪問するのですが、役所の周りには取引のある業者さんや管工事の組合さんがいるので、都合が合えばそこにも挨拶に行ってほしいと思っています。そういったところが自分のいる位置から遠いか近いかすぐにわかる事はかなり重要です。
それに加え、カスタマイズの柔軟性といいますか、うちが使いたい目的に合わせて必要最低限の機能を作り込んでいけるところが一番大きかったです。
あまりいろんな機能がたくさんありすぎてしまっても、現場担当者が使いこなせずにさじを投げてしまうリスクもあります。「幅広い世代で、使いやすいツール」というのが決め手となりました。
具体的なcyzenの活用方法
あらかじめ役所だけではなく、その周りにいる業者さんや組合さんの情報をcyzenの地図上にスポットとして登録しています。
これにより、営業の人が外回りに出ている途中で「これだけ近かったら寄らないともったいない」と近くの関係先に挨拶に行く判断ができたり、逆に離れていたら効率が悪くなってしまうので別の日にルート取りしたりという形で、各自が自分で回りながら訪問するかしないかの判断ができる様になりました。
また報告書の機能を活用して、営業でのやり取りや現場調査、実際の作業報告から電話での問い合わせ記録など、お客様に紐づくほとんどのやり取りを保存しています。
今まで電話で対応した記録は、外回り中の営業と共有する場所がありませんでした。 お客様からの問い合わせがあっても電話口で対応が終わってしまい、担当者への共有まで進まなかったことが多かったのですが、cyzenの報告書で問い合わせ内容を入れておくことにより、取引先とのやり取りを全部一連して見ることができるようになりました。
地図上の顧客情報にすべてのやり取りが集約され、そこを確認すればわかるようになり、担当の営業マン自身が、お客様とのやり取りを漏らさずに対応できるようになりました。
またお客様への対応ですが、基本はエリア担当の人が対応しますが、イレギュラーでどうしても担当外の人間が行かなければいけないこともあります。
その際もcyzenの報告書を全部閲覧することで、過去のやり取りをインプットした状態で対応することができ、より良い顧客対応を実現しました。
営業じゃない工事部の人でも、営業がどういう打ち合わせをしているのか確認したい、というニーズもあります。営業活動に関する情報を、社内の様々な役割の人がすぐに確認できる形で蓄積されているので、共有が非常に簡単になっています。
写真管理の機能も活用しています。
現場調査などで営業が写真を撮る際、現場の写真だけではなく、建物の外観や内部の座席表なども写真で共有しています。担当者が変わっても報告書と同じく詳細な情報を確認できるようになりました。
本来は名刺管理を別でやろうと思っていたんですが、現在は名刺も画像として、それぞれの報告書に貼り付ける形で管理しています。他社さんではこの写真機能が弱かったりするので、非常に便利だなと感じています。
業務が効率化された点
訪問の件数に関しても非常に計測しやすくなりました。
我々は一つの訪問先を2ヶ月に1回必ず立ち寄るという決まりにしており、それを1個のスプレッドシートで、訪問漏れがないか全部管理しています。cyzen導入後は管理していた情報をcyzenからCSV出力ができるので、確認の工数が軽減されました。 訪問する件数も圧倒的に増えました。営業部全体では倍ぐらい増えていてもおかしくないと思っています。
トータルで必ず訪問する件数の目標も、下期からはほとんどのメンバーが目標通り回り切っていました。ちゃんと回ったという証拠がcyzenの中に残っているので、エビデンスの取得として、こういった行動管理ツールの導入は重要だと感じています…。
当社は「営業活動」と「受注」の因果関係を紐付けるのが意外と難しい業種です。各所に挨拶などの形で働きかけをしても、仕事の依頼が来た際、果たして営業マンの功績だったかどうか、必ずしも判断できないという問題もあります。
そういった部分についても、cyzenを使うことによって今まで以上に可視化できています。仕事が来た際、行動履歴を見れば今回受注に繋がった行動がなにか、どういった部分が決め手になっているのか簡単にわかります。単純な行動管理だけじゃなくて最終的な期末の評価に関しても活用させていただいてます。
操作して感じる「cyzen」の良さ
アプリで使ったときの操作性がcyzenのいい所だと思います。アプリが落ちたり、バグやエラー、不具合が起こることがあまりないので、その点は私も使っててすごいなと感じています。
また、立ち上げにすごい時間がかかる、反応が鈍くなる、動作が重いなどのフラストレーションがたまることもなく、現場も全くストレスなく使えています。
とにかくシンプルかつ操作性が非常に良いです。サクサク動きますし、音声認識での入力ができるのも非常に便利だなと感じています。
日々多くの場所を車で回りながら、情報を入力するのは大変な作業ですが、そこを音声で入れられるところは、とても便利ですね。
先日もたまたま事務所にお客様から問い合わせがあったのですが、その情報を代理でスポット登録したところ、すぐに現場から「回っている最中に今反映されました、意外と近そうなのでちょっと寄ってきます」と、素早く対応してくれたことがありました。
クラウドならではといいますか、現場社員がリアルタイムのスポットの情報を閲覧して、すぐに訪問活動に結び付けることができるというメリットを感じた瞬間でした。