紙地図とExcelの二重管理を「cyzen pro」で解消 ― 現場完結型の新規開拓を実現
導入の背景
同社は、地域のお客様に都市ガスをはじめとするさまざまなサービスを提供されています。主な事業としては、都市ガスの開閉栓業務や保安点検、ガス機器の修理・メンテナンス、給湯器やコンロの販売、キッチンや浴室のリフォームなどを手がけています。
これまで、都市ガスをご利用中のお客様に対しては、基幹システムによって顧客情報や接点履歴が整備されていました。一方で、近年新たに取り組み始めた都市ガス未利用世帯へのアプローチでは、顧客情報も訪問履歴もゼロから管理する必要がありました。
当初は、まず地域ごとにポスティングを行い、その後一定期間を置いて訪問する流れで活動を進めていました。しかし現場では、紙の地図を見ながら配布先に印を付け、訪問時には外観から見える設備情報や住所、氏名などをメモし、後からExcelへ入力する運用となっていました。
そのため、紙だけでは詳細情報を蓄積しにくく、Excelだけではどの家を指しているのか直感的に把握しづらいという課題がありました。現場負担を抑えながら、新規開拓活動を継続的に積み上げていくには、情報と地図をひもづけて管理できる仕組みが必要だったのです。
cyzen pro導入前の課題
紙地図とExcelの併用で、入力負荷と巡回管理の非効率が発生
導入前の大きな課題は、記録と管理にかかる手間でした。
1日の活動件数はおおよそ50〜60件にのぼり、そのたびに現場で紙へ記録し、帰社後にExcelへ転記する必要がありました。情報入力だけで1時間〜1時間半程度を要することもあり、現場での活動を終えた後にあらためて事務作業が発生することが、大きな負担となっていました。
また、2名体制で同じエリアを回る運用では、訪問先の重複を避けるための調整にも手間がかかっていました。以前は地図上で担当範囲を分けたうえで、進捗に応じて電話やメールで「今どこまで進んだか」を確認し合いながら巡回していたため、訪問そのもの以外に時間が取られていました。
訪問件数や進捗状況の集計についても、Excelでは把握できる情報が限られており、活動の詳細や商材ごとの傾向、設備情報まで含めた分析は難しい状態でした。新規アプローチを本格化していくには、現場と管理の両面で、より効率的な運用への見直しが必要だったのです。
cyzen proの導入理由
地図上で訪問先情報を簡単に登録でき、現場で記録を完結できる点が決め手に
導入の決め手となったのは、スポット機能を使って地図上で訪問先情報を簡単に登録できる点でした。現場では、訪問した場所に対してワンクリックで情報を残すことができ、あわせて住所も取得されるため、従来のように紙へ書き、後から住所を調べてExcelへ入力し直す必要がなくなりました。
訪問場所と記録情報がひもづいた状態で蓄積されるため、新規開拓活動を継続していくうえでも管理しやすく、日々の運用の中心機能として定着しています。
また、新しいツールの導入にあたっては、訪問後にスマートフォンを操作して入力することへの心理的な抵抗も懸念されていました。しかし実際には、使いながらそうした不安は薄れ、お客様から特に指摘を受けることもなく、現場で得た情報をその場で記録する運用が自然に定着していきました。
導入後の変化
現場完結型の運用で、入力負荷と巡回ロスを大幅に軽減
cyzen pro導入後、最も大きく変わったのは、情報入力が現場で完結するようになったことです。
紙へ記録した内容を帰社後にまとめて転記する必要がなくなり、音声入力も活用しながら、その場で情報を残せるようになりました。これにより、これまで1日あたり1時間〜1時間半かかっていた入力作業が実質的に不要となり、残業軽減にもつながっています。
また、2名体制での巡回でも、リアルタイムで互いの訪問状況が見えるようになったことで、訪問先の重複を防ぎやすくなりました。ポスティング済みの地点や訪問済みの履歴を地図上で確認できるため、進捗確認のための電話やメールのやりとりを減らしながら、お互いに不足箇所をフォローし合える運用が実現しています。
巡回のスピードは、在宅状況や応対の有無によってどうしても差が出ます。cyzen proによって進捗が見える化されたことで、こうした個別差があっても柔軟にカバーできるようになり、全体として無駄な動きの少ない巡回が可能になりました。
訪問効率の向上と可視化
活動量10〜15%増加、ダッシュボード活用も前進
訪問の進め方が効率化されたことで、訪問量は向上しました。日々の活動におけるこの差は、年間を通じて見ると大きな成果につながる可能性があります。
加えて、ダッシュボード機能によって、訪問件数や活動状況をすぐに確認できるようになったことも大きな変化です。Excel運用時は、訪問数など限られた項目しか集計できませんでしたが、cyzen proでは訪問履歴に加えて、設備情報や商材関連の情報も入力していけば可視化しやすくなります。
その結果、単に件数を追うだけでなく、どのエリアでどのような情報が取得できているかを把握しながら、次の営業活動につなげやすい状態が整い始めています。
新規開拓の土台づくりから次の営業活動へ
現在、同社の活動は、まず未利用世帯への認知拡大を目的としたアプローチが中心です。そのため、現時点では成約率そのものを大きく評価する段階ではないものの、すでに一部商材の販売実績も生まれています。
特に重要なのは、これまで基幹システム上では管理しにくかった都市ガス未利用世帯の情報が、cyzen pro上で少しずつ蓄積されてきていることです。ゼロから始まった新規開拓活動において、顧客データベースが形成されつつあることは、今後の営業活動へ移行していくうえで大きな意味を持ちます。
今後は、認知活動で得た情報をもとに、より具体的な提案や継続的なフォローにつなげていくことが期待されています。cyzen proは、現場の効率化ツールであると同時に、新たな営業基盤を育てていく仕組みとしても機能し始めています。
現場と管理側それぞれが感じた導入効果
現場で実際に活用する立場からは、「無駄な動きがなくなったこと」が大きなメリットとして挙げられています。巡回時の重複や確認の手間が減ることで、身体的な負担や精神的なストレスも軽減され、結果として早く帰れる日が増え、自分の時間を持ちやすくなったという実感にもつながっています。
一方、管理側から見ても、営業担当が何をしているのかをリアルタイムで把握しやすくなったことは大きな価値となっています。現時点ではスポット機能の活用が中心であっても、今後さらに機能を活用することで、日報に頼らず状況を把握できる運用へ発展していく可能性も感じられています。
まとめ
同社では、都市ガス未利用世帯への新規アプローチを進めるにあたり、紙地図とExcelを併用した管理方法に課題を感じておられました。
cyzen proの導入によって、地図と情報を一元化し、現場で入力を完結できる体制を整えたことで、帰社後の入力負荷を減らし、巡回時の重複防止や訪問効率向上を実現しています。さらに、ダッシュボードによる可視化や顧客情報の蓄積によって、単なる業務効率化にとどまらず、今後の営業活動に向けた基盤づくりも進み始めました。
今後も、cyzen proを活用し、現場の生産性向上と活動の可視化をさらに進めながら、継続的な新規開拓と今後の営業活動の強化を目指してまいります。





